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Dior
ディオール

VOGUE GIRLがお届けする「ディオール / Dior」に関する記事ページです。

1946年、クリスチャン・ディオールがパリで創立したファッションブランド。LVMHに属している。同年にメゾン「クリスチャン・ディオール」がオープンした数カ月後、ウエストを引き締めた女性的ラインを強調した「ニュールック」を発表。第二次世界大戦後で物資が不足する中で、このエレガントなスタイルはあくまで貴婦人のためだけに提案されたこともあり物議を醸すが、失われていたフランスのモードを取り戻し新たな時代を築いた。1947年、クリスチャン・ディオールはアメリカで「オスカー・ドゥ・ラ・クチュール」賞を受賞し、アメリカでも莫大な利益を上げる。

女性を演出するために女性に相応しい香水を作らなくてはならない、と考えたクリスチャン・ディオールは、1947年に香水「ミス ディオール」を発表。1948年、香水やビューティーラインに特化した会社「パルファン クリスチャン ディオール」を立ち上げる。

1954年頃まで、「ニュールック」を応用しながらさらに進化させたスタイルを次々に提案。ディオールはシーズンごとにそのスタイルが180度変わるコレクションを、そのムードを一言で表す「チューリップ」、「フライト」のようなネーミングとともに発表。今のモード界では常識だが、このようなテーマに沿ったコレクションはディオールが最初に取り入れたものだった。

1952年、ロングスカートの丈を一気に40cm短くした新作スカートを発表。1953年、全体的にふんわりとしたシルエットの「チューリップライン」を発表。1954年にはウエストをすっきりさせた「Hライン」、1955年には上から下にかけてのシルエットが広がる「Aライン」と、スカートラインをすっきりさせた「Yライン」といったアルファベットのような形のデザインを発表し、これらもまたファッションの世界で賞賛されることに。1953年、彫刻のように繊細な作りを得意とするロジェ・ヴィヴィエのシューズはディオールの女性像を完成させるために欠かせない要素とされ、クリスチャン・ディオールはロジェ・ヴィヴィエが指揮を執る靴専門店「クリスチャン・ディオール S.A.R.L.」を設立。

1957年のクリスチャン・ディオール亡き後は、さまざまな実力あるデザイナーたちが歴任。主任デザイナーとして、急遽ブランドを継いだのは、21歳のイヴ・サン=ローランだった。メゾンは財政的に困難な状況だったが、全体的に台形を描いたシルエットの「トラペーズライン」を発表するなど、危機を救うために尽力した。イヴ・サンローランの徴兵によってディオールを去った後、1960年にマルク・ボアンが抜擢され、約30年間にわたりメゾンを支え続けた。1967年に本格的にプレタポルテラインに注力し、同年には子ども向けのベビー・ディオールを、また1969年にはメンズライン、クリスチャン ディオール ムッシュ ラインをスタートさせ、事業のさらなる拡張を図る。80年代にディオール社を買収した実業家、ベルナール・アルノーによって次のチーフデザイナーに任命されたジャン・フランコ・フェレは、伝統と女性らしさを維持しながらも、モダンさを取り入れた新しい世界観を築き上げた。1996年にジョン・ガリアーノが就任。常識を打ち破るようなアイデアを盛り込んだ彼のデザインは、世に衝撃をもたらしディオールの売り上げは劇的に伸びた。2012年に新たに就任したラフ・シモンズは、ジョン・ガリアーノとは対照的に斬新かつ繊細なデザインを打ち出し高い評価を受け、彼が手掛けたコレクションは映画化(『ディオールと私』)されることに。2016年からは、マリア・グラツィア・キウリがブランド史上初の女性アーティスティック・ディレクターとして迎えられた。

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