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Netflix
『ラブ・オン・スペクトラム〜自閉症だけど恋したい!〜』
2019年にオーストラリアで放送されたリアリティ番組で、自閉スペクトラム症(ASD)の独身男女7名の恋の行方を追うロマンチックなドキュメンタリー「ラブ・オン・スペクトラム ~自閉症だけど恋したい!~」。参加者は、真実の愛を求めて複雑な恋愛の世界へ踏み出していき、お互いの関係の構築やデートに挑む。
自閉スペクトラム症とはこれまで、自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群などの名称で呼ばれていたが、2013年のアメリカ精神医学会(APA)の診断基準DSM-5の発表以降、自閉スペクトラム症としてまとめて表現されるように。複数の状況で社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的欠陥があるなどと言われている。
誰にとっても恋愛はそう簡単ではないもの。とくに、感情を共有することが苦手でもある自閉スペクトラム症の参加者7名にとって恋愛は、さらに不安で未知なものでもある。そういったなかで、彼らのコミュニケーションやストレートに表現する姿などを見ていると、私たち自身が参加者のその前向きなエネルギーと真っ直ぐな愛を感じられるハートウォーミングな番組だ。また、私たちが気づいていなかった本当の愛に気づくきっかけになるかもしれない。
Netflixドキュメンタリー「ラブ・オン・スペクトラム ~自閉症だけど恋したい!~」独占配信中
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『チャタレイ夫人の恋人』
これまでにも何度か映画化されている、デーヴィッド・ハーバート・リチャーズ・ローレンスの小説が原作の『チャタレイ夫人の恋人』。20世紀初頭の工業化社会、イギリスの階級社会、第一次大戦など、さまざまな社会的背景のなかで描かれるドラマで、激しい性描写が物議を醸したことでも知られている作品だ。
クリフォード・チャタレイ男爵の妻となったコンスタンス(コニー)だが、幸せもつかの間、夫は陸軍将校として第一次世界大戦に出征する。その後、戦争で負傷し下半身不随となって戻ってきたチャタレイとともに、コニーは田舎の炭鉱の町であるテヴァーシャーの屋敷で暮らすことに。しかし、コニーは自分に自由のない生活を毎日過ごし、満たされない結婚生活を送る。一方で、チャタレイとの性生活が不可能なことから、後継ぎのためコニーにほかの男性と関係を持ち子どもを作るようにと提案するチャタレイ。そんななか、森番をしているメラーズと情事を重ねるようになったコニーは、やがて激しい恋に落ちてゆく……。
階級社会を超えた激しい愛を描いたストーリーのなかにも、女性が男性に支配されることからの解放も感じさせる作品。縛られた生活から「自由になりたい」というその欲望が、本当の愛を見つけ出した原動力になっているのかもしれない。
Netflix映画『チャタレイ夫人の恋人』独占配信中