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自分らしさは周りと決める。“モテ”を極めたゆうこすが見る人生の景色とは?

SNS時代のネクストスターとして活躍するゆうこすこと菅本裕子さん。10代で国民的アイドルグループHKT48でアイドルデビューするも脱退。その後収入のないニート時代へて、ミスiD2016で準グランプリを獲得。どん底の時期を乗り越え、復活できた理由は? SNSを駆使して活躍の場を広げるゆうこすさんに“モテ”の極意を聞きました。

自分の個性は他人と関わりながら見つけていくもの。

―“モテクリエイター”としてのはじまりは、アイドルグループ脱退後、ニートをしていたどん底期だったそうですね?

わたしがモテやぶりっ子にこだわることが自分の個性なんだって気づいたのは、2016年のはじめ、アイドルをやめ、ニートみたいな暮らしをしている時でした。ニートなんで毎日やることがなくて暇で(笑)。そんなとき、SNSでモテを女の子に向けて発信したら、自分で思っていたより大きい反響が返ってきたんです。それで「お! これを発信し続けたらおもしろいかも!」って思ったところから、モテクリエイターとして活動し始めました。

わたしは、生まれてこのかたずっとモテたいって思っていたから、モテとかぶりっ子が自分のアイデンティティだってことに当時気づいてなくて。そもそも、本当の自分らしさというか、熱量を注げるもの、ワクワクするものって無意識のうちにあると思うんです。だから、なかなか自分ひとりで自分らしさに気づくのは難しい。“自分らしさなんですか?”って聞かれてスパッと答えられる人って少なくないですか? わかんないですよね。

自分らしさっていうのは、能動的に発信したり、人と会って喋ったり、フィードバックをもらったりするなかで、周りの人と一緒に決めていくもの。わたし自身も、2016年に発信していたモテと今発信しているモテだとちょっと違う部分がある。自分らしさってずっと同じじゃなくよくて、周囲の人との関わり合いのなかで、進化していくものだと思っています。

―モテるとか、愛される。他人からの評価を基準に自分の価値を決めることに、疲れることはないですか?

わたしが一番うれしいのは、相手が喜んでくれること。人の喜ぶ顔がすごく好きで、それの延長でぶりっ子なんですよね。他者基準といわれれば確かにそうだけど、それが自分らしさだと思っているから、ぶりっこは全然つらくないんです。

それにわたしは、自分の好きを熱烈に発信してるぶりっ子なので、それに共感できない人は周りにそんなに集まってこなくて。傷つけるためにわざわざ近づいてきて暴言を投げつけてくる人もたまにいるけれど、そういう人のストレス発散に付き合ってる暇はないですよね。どうしても合わない人にまで喜んでもらえなくてもいい。そこは割り切ってますね。

世界を広げてくれた“小さな”肩書き。

―インフルエンサーとして圧倒的な支持を得ているゆうこすさん。どん底からカリスマ的存在へ、飛躍を遂げられたのはどうしてだと思いますか?

私がラッキーだったのは、最初に目指すと決めたのが“モテクリエイター”のNO.1だったところ。そもそもライバルゼロみたいなところで1位を目指したから、始めた時点でほぼ1位(笑)。そうすると、自分に“モテクリエイターNO.1”の肩書きがついたんです。肩書きがつくとみんな面白がってくれるじゃないですか。いろんな人と会えるようになって、世界がどんどん広がりました。

最初のフィールドがSNSだったのも、良かったのかなって思ってて。今、SNSで総フォロワーが150万人いて、テレビとか雑誌のお仕事も増えてきたんですけど、先にそういうお仕事からスタートしていたら、ゆうこすは成功できてない気がします(笑)。

アイドルグループを脱退して、ニートで、まさにどん底。でも、そういう時間があったから、ぶりっ子したいけどできない、モテたいけど方法がわかんないって女の子たちとSNSを通して繋がれて、ひとりひとりのことを知ることができた。コアなファンがたった10人でもついてくれたことで、自分の軸が研ぎ澄まされていくのを感じました。思想から共感してくれてるファンがいてくれるおかげで、モテをとことん追求できるし、自分を見失わないでいられるんだと感じています。

フォロワーは数字じゃなくて、仲間。

―人前に出る仕事で、切っても切れないのがアンチの存在。ひどい言葉を投げつけられたり、叩かれたり。精神的に参ってしまうことはないのだろうか。

分からないって叩きやすいと思うんですよ。だから自分の軸が見つかっていなかった頃は、周りからも何がしたい人なのか分かりづらくて、いわゆるアンチと言われる方も少なからずいました。だけど、一本すっと芯が通ったら、周囲から見ても何をしたい人なのかわかりやすい。ゆうこすという存在がわかりやすくなってくると、自然とそういう声は減りました。

それに、フォロワーって仲間なんです。どんな仕事でもそうですけど、仲間が増えるとやりやすい。好きが集まる空間では、ポジティブなスパイラルが生まれます。いわゆる炎上商法のような形で尖ると、賛否両論出てくるから、自分に賛同してくれる人と同じくらい、自分を否定する人も出てくる。だけど、わたしがポリシーにしているのは「丸く尖る」。鋭い刃で人を攻撃したり否定したりするんじゃなく、自分の好きを突出させることで目立っていこうっていうスタイルなので、発信を続けていても批判してくる人はすごく少ないです。

だからこそ、絶対大事にしているのがフォロワーファーストの姿勢。何か発信しようって思った時、必ずフォロワーの顔を思い浮べます。人の顔が見えないと言われるSNSだけど、わたしはフォロワーひとりひとりを思い浮かべて投稿するし、お仕事もフォロワー基準で選ぶ。お仕事を依頼してくれた方とわたしがワクワクできるのはもちろん、フォロワーもワクワクできるかどうかが絶対に譲れないポイントなんです。

誰だって夢は叶えられる。それを仕事で証明したい。

―自己プロデュース力を武器に活躍の場を広げるゆうこすさん。今、一番面白いと感じることは?

今、一番力を入れているのは、インフルエンサーの育成事業。マーケティングの講演会なんかでお話しさせていただくと、質疑応答で「でもそれは、ゆうこすだからできたことでしょ」って言われちゃうことがあって。「そんなことない!」って思う反面、わたしの成功体験ひとつだとちょっと説得力に欠けるのかなと思う部分もあった。

実際に育てようと事業にしてみたら、自分の場合は正しかったことが全然通用しなかったりして(笑)。でも、いろんな方向性のインフルエンサーと向き合っているから、それぞれのトライ&エラーで道筋が見えてくることが楽しい。「ゆうこすだから」じゃない。届けたいものを熱量を持って届ければ、誰だって夢を叶えられることを証明したいんです。

ゆうこすのファンと育成中の子たちのファンって全然違うんです。自分では絶対笑顔にできない人たちを、遠隔操作じゃないですけど、人を介して幸せにできてるのかもと思うと、それもすごくうれしいんですよね。

―周囲に影響力を持ってこそインフルエンサー。自分自身を磨くために、心がけていることは?

人と会う時、頭のなかでその人のいいところを3つ探してみるっていう作戦を立てています。初対面で印象が良くない人もいますし、苦手だなって思う人もいるけれど、相手を変えようとするのはすごく難しい。でも、こっちがポジティブに接することで、相手も話してて居心地が良くなると思うんです。そうすると、どんなに嫌な人でもちょっとは良い人になってくれる気がして。

それに、相手の良い面を探そうと話してると、そのポジティブな思考が表情にも出てくる。自分がブスっとして話してると相手も笑ってくれないけど、こっちがニコニコしてると相手の気持ちもリラックスしてくれるはずと思ってて。中学生の頃からの習慣でもはやクセですね(笑)。

SNSは“外出”と同じ。なりたい自分を探しに出かけよう。

―自分らしさやワクワク。まだ見つけられていないガールにアドバイスするなら?

自分がワクワクするものって、行動を起こしてみないと結局はわからないと思うんです。だけど、毎日仕事をしなきゃいけなかったり、その行動を起こすためのお金がなかったり、“やってみる”のハードルが高いこともある。そこで手っ取り早い行動が、SNSなんです。わたしから見ると、SNSってまさに外出と同じ。何か投稿することで自分の世界から一歩外に出て、何億人にも見てもらえる。興味のあるジャンルについて検索もできるし、実際に行動を起こしている人と繋がって話を聞くこともできる。これってすごいことなんです!

SNSでもリアルでも、なにかワクワクを感じたとしたら、そこで50点まで獲得。次のステップは、どうしてワクワクを察知したのか、“なんで?”と自分に聞いてみて。わたしはこれを“なんでなんでごっこ”って呼んでるんですが、ワクワクの理由を突き詰めて考えると、自分の思考の奥にあるものに気づけると思うんです。そこから、自分の軸が見つかってくるはず!

  • ABOUT ゆうこす

    「モテるために生きてる!」と言い張る、通称“モテタレント”ゆうこすこと菅本裕子。元アイドルという経歴を持ちながら、モテるための貪欲な自己プロデュース能力の高さがSNSを中心に話題になり再デビュー。YouTUBEチャンネル「ゆうこすモテちゃんねる」にて、全国の女子たちに“モテ”を磨く方法を発信している。

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