2019年から本格的にモデルの活動をスタートし、すでにファッション誌やブランドからラブコールが絶えない工藤弥。新世代のアップカミングモデルとして注目を集める彼女が、6月の「GIRL OF THE MONTH」ではあたらしいフェティッシュスタイルに挑戦。「ファッションがなければ生きていけない!」と語るほど自身もファッションラバーである彼女に、この夏のお気に入りアイテムからSNSとの付き合い方まで幅広く伺いました。
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中に着用したラテックスのトップ¥17,600 /KURAGE (クラゲ) トップ¥46,200 パンツ¥204,600/ともにCOURRÈGES(エドストローム オフィス) シューズ ¥108,900/CHRISTIAN LOUBOUTIN(クリスチャン ルブタン) チェーンベルト ¥16,500/JUSTINE CLENQUET(ザ・ウォール ショールーム) チョーカー¥94,600/AMBUSH®(アンブッシュ® ワークショップ) リング<左手人さし指>¥30,800/PHENOMENA COLLECTION(ザナドゥ トウキョウ)
実は人から注目されるのは苦手。
カメラの前に立つと、スイッチが入るタイプ。工藤さんはデビュー当初から数々のモード誌や広告で活躍されていて、今もすごくお忙しいかと思います。ご自身では今の状況をどういうふうに捉えていますか?
ありがたいです。私自身ファッションやファッション雑誌が大好きなので、今回みたいにクリエイティブな方たちが集まってつくる作品に参加できることが、本当に面白くて。自分自身が楽しんでいるので、ちょっとお休みが取れないことが続いたとしても、そんなに苦ではないかな。むしろ「どんどんお仕事したい!」って感じです。
モデルのお仕事をするようになったきっかけは何ですか? もともと興味があったのでしょうか?
もともと、モード誌や海外のショーを見るのが大好きで、モデルさんのインスタグラムもよくチェックはしていたんですが、私自身はあまり人から注目されるのが好きじゃない性格なので、モデルをやるとは思ってもなかったです(笑)。たまたま高校生のときに美容室のサロンモデルをやるようになり、自然と興味を持つようになっていった感じですね。根本がシャイなのは今も変わらないので、カメラの前に立つとONのスイッチが入るタイプだと思います。
工藤さんがこうなりたいなって思うような、憧れの人はいますか?
2人でもいいですか?(笑)。俳優のゼンデイヤと、アレクサ・デミーです。2人とも『ユーフォリア/EUPHORIA』というアメリカのドラマに出ている方なのですが、モデルとしても素晴らしくて。2人とも特別に身長が高いというわけではないのですが、表現力がすごいんです。彼女たちが参加しているエディトリアル作品を見たときに、心から感動して。私もモデルにしては小柄なほうで、モデルとしてスタイルがいいというわけでもないから、自分の見せ方のお勉強になるんですよね。こういう表現でもいいんだって、希望をもらいました。まさにロールモデルです。
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ボディスーツ ¥165,000/N21(イザ) 上にレイヤードしたハーネス ¥22,000/KURAGE(クラゲ) 右耳のハート形のピアス(ダイヤモンド) ¥161,700 ブレスレット¥24,200/BIJOU DE M(ビジュードエム ギンザシックス) リング<左手人さし指>¥30,800 リング<左手中指>¥36,300/ともにPHENOMENA COLLECTION(ザナドゥ トウキョウ) その他ピアス/モデル私物
「この世界にファッションがなかったら何が楽しいの!?」
そう思うぐらい、ファッションに夢中。インスタグラムでアップされているセルフスタイリングも注目されています。普段はどんなスタイルが好みですか?
その日の気分や、どこに行くかによっても変わるんですが、最近はパリジェンヌのような、モードすぎないシックなムードが好きです。私服ではザ・ロウをよく着ていますね。でも、ヘルシーにタンクトップを着たり、おヘソを出すこともあるし、ちょっと前はカラフルな感じも好きでした。今はトップスがカラフルだったら、ボトムスは黒にするというように、ちょっとだけ大人な感じが気分かな。
工藤さんにとって、ファッションはどんな存在ですか?
私にとっては、生活に欠かせないもの。「ファッションがなかったら、何が楽しいの!?」って思うぐらい大好きです。忙しかったりしてあまり買い物に行けず、自分のクローゼットが変わり映えしなくなると、毎日が楽しくないんです。毎朝服を選ぶ時間が楽しいというだけで、その日1日のテンションって変わるんですよね。だから、ショッピングで散々買った後は「心の健康のためだからいいんだ」って正当化しています(笑)。
ファッションへの深い愛が伝わってきます(笑)。最近購入したもので、特に気に入っているものはありますか?
コペルニのバッグと、Appleのヘッドフォンです。このバッグは、本当に買ってよかったと思えるもののひとつ。大きくておしゃれなバッグとなかなか出会えなかったのですが、これはiPadもきれいに入るサイズ感で理想的。オーディションに行くときなど、仕事のときに大活躍してくれます。ヘッドフォンは、デザインも気に入っているし、ノイズキャンセリング機能もついていて便利です。高かったけど、これも買ってよかったですね。
普段はどこで買い物をすることが多いですか?
海外のブランドだとオンラインが多いですね。コペルニのバッグもオンラインで買いました。古着も好きで、よく行く古着屋さんは大阪のお店が多いです。あと、アウトレットも大好き(笑)。やっぱりまだハイブランドのアイテムは憧れだし、ほしいもの全てをメゾンで買うのは難しいので、アウトレットやセールは利用しています。ついついいっぱい買っちゃう分、「いいものを賢く」は心がけています。
今回の撮影ではラテックスやエナメルなどを使ったエッジィなアイテムを着ていただきました。工藤さんにとっても、フェティッシュなスタイルは新鮮でしたか?
そうですね。でも、ちょっとハードに見えるけれど、合わせるアイテムによってはワードローブに取り入れられそうだと思いました。私自身、クレージュは大好きなブランドなので、今回着用したブラックのエナメルドレスや、サイドがカッティングされているパンツ、それに合わせたブラックのトップスも可愛かったです。コーディネートするのが楽しそうなアイテムが多かったですよね。
インスタグラムにアップされているセルフメイク動画も人気です。メイクも大好きとのことですが、工藤さん的に「これはヒットだった」というアイテムはありますか?
もうずっと使っているものは、ナーズの「クライマックス エクストリーム マスカラ」。私は普段まつげをバチバチにしたいタイプなのですが、これは思ったとおりに長くなるし、ボリュームも出て、しかもお湯で落ちるんですよ。私の中でこれ以上ない、運命のコスメです。もう何本目?っていうくらい使い続けています(笑)。最近出会ってすごくよかったのは、スリー(THREE)の「スリー アドバンスドエシリアルスムースオペレーター ルースパウダー」。ファンデーションの後にブラシでさっと撫でるだけで、その日1日よれにくくなるんです。今の季節は汗もかくし、テカリも抑えられて便利ですね。
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ヴィンテージTシャツ ¥1,250/JANTIQUES(ジャンティーク) ラテックスのスカート ¥33,000/KURAGE (クラゲ) 上にレイヤードしたベルトスカート¥127,600/DIESEL(ディーゼル) ネックレス<上>(ダイヤモンド)¥1,584,000/BIJOU DE M(ビジュードエム ギンザシックス) ネックレス<下>¥37,400 バッグ¥143,000/ともにAMBUSH®(アンブッシュ® ワークショップ)
コンプレックスとはどう向き合ってる?
物事をポジティブに捉える方法。モデルは、ある意味自分自身と向き合うことが必要なお仕事ですよね。工藤さんもコンプレックスを持ったり、お仕事で悩んだりすることもありますか?
モデルとしては低めの身長もそうですし、もちろん体重や体型について、自信が持てないときもたくさんあります。特に小さいころからバレエをしていたので、子供のころから体型の話になるとすぐにマイナス思考になってしまう癖もあって。自然と「自分は自分のままでいいや」と思えるときもあるけれど、もちろんそうじゃないときもいっぱいありますよね。でも、そうじゃない日の自分もダメじゃない。最近はそういう気持ちになってしまったらすぐに「私は私のままで大丈夫なんだ」って思うようにしているんです。考え方も癖だと思うので、ネガティブな考えに陥ったら、すぐにポジティブな思考にスイッチするように癖づけています。
VOGUE GIRL世代にはSNSとの付き合い方に悩んでいる人も多いと思います。特に、モデルのような表現をお仕事にされている方にとっては、メリットもあるし、デメリットもありますよね。工藤さんなりの、SNSとの付き合い方のコツを教えてください。
私は「いいね」の表示を消しています。やっぱり数字が見えちゃうと気にしちゃうのが普通ですよね。だから、自分のもほかの人のも「いいね」の数を見れない設定にしたんです。単純なことだけれど、かなり楽になりました。それから、私は撮影をディレクションしたり、エディトリアルすることに興味があることもあって、インスタグラムにアップするセルフィーにはすごくこだわっているんです。背景のスペース部分を計算したり、ちゃんといい1枚が撮れるまで、時間も使って丁寧に撮っていて。だからこそ「インスタは現実じゃない」ということは、声を大にして言いたいです(笑)。実際の私は写真のままじゃないし、完璧なわけじゃないんです。インスタはあくまでも「作品」として受け止めて、SNSには執着せずに付き合うべきだな、と自戒も込めて思います。
ご自身のお仕事やSNSを通して、同世代の人たちに届けたいメッセージはありますか。
自分の体や気持ちって、1番大事なものですよね。だから、みんな自分が自分に1番優しくしてほしいなって思います。本来、人の魅力って、その人のそのままの部分に宿るんだと思うんです。ちょっとずつでいいから、そのままの自分に優しくしてほしい。私の名前の「弥」という漢字は、隅々まで広く行き渡っているという意味なんだそうです。私の活動を通して、日本の同世代の女の子たちにポジティブなメッセージが広く伝わったらうれしいですね。そのためにも、私自身「夜ごはんを食べない!」というような無理なダイエットはしないで(笑)、自分自身を愛そうと思います。