女優・臼田あさ美に、人生を豊かにする“好き”の見つけ方を聞いた前回のインタビュー。今の“好き”が何かを聞くとK-POPという答え。なんと、“好き”を共有する仲間だというドランクドラゴン、塚地武雅を迎えたスペシャル対談が実現。2人にとって、偏愛をシェアし合う友人の存在について、そして今話題のK-POPについての魅力を存分に語ってもらいました。【臼田あさ美の“好き”の見つけ方はこちら】
NHKのコント番組『LIFE!人生に捧げるコント』で共演されていますが、2人が趣味を共有されたのはいつ頃からですか?
臼田(以下臼):最近なんですよ。塚地さんがK-POPのことをTwitterでつぶやいてると友達に教えてもらったので、調べてみたらびっくりするくらいいろいろな韓国の番組をご覧になられているのを知りました。私もサバイバル型オーディション番組を中心にたくさん観ていたので、思い切ってLINEしてみたのがきっかけですね。
塚地(以下塚):自粛期間の直前に初めてLINEをくれたので、実は面と向かってK-POPトークするのは今日が初めて(笑)。みなさんご存知の「虹プロジェクト(Nizi Project)」をはじめ、2〜3ヶ月はオーディション番組の放送中にリアルタイムで感想をLINEし合っていました。僕は昔からK-POPが大好きだったんだけど、本気で話せる友達が誰もいなくて。しかも、あさ美ちゃんもびっくりするくらい詳しい。
臼:いやいや。私たちは楽しむ視点というか、感覚が似ているんですよ。テンションが上がったり、感動したり、気になるポイントがかなり近い。加えて塚地さんは私がK-POPにハマる遥か昔からいろんな番組をご覧になられているので、ちょっとしたシーンに付随する情報をたくさん教えてくれる。それが楽しくてついLINEしちゃうんです(笑)。
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2人の中では、K-POPをどのように楽しんでいるのですか?
臼:曲、ダンスパフォーマンス、アイドル個人のルックスや人柄……K-POPの魅力はたくさんあります。それらを踏まえて、私と塚地さんが共有している楽しみ方は、K-POPの複雑に絡み合った関係と歴史を紐解いていくことです。例えば、「トゥワイス(TWICE)」を生んだ2015年のサバイバル番組「SIXTEEN」で落ちてしまったジウォンは、2017年に放送された「アイドル学校」にも出ていて。その成長した姿が感動的で、しかも勝ち残って「fromis_9」としてデビューしました。このストーリーひとつとってもアツすぎる。そういえば「アイドル学校」で落ちたナッティーが今年ソロデビューしたんですよ。そうなると当然チェックしたくなっちゃう(笑)。この流れで、「TWICE」の所属事務所であるJYPのサバイバル番組を追っていたので、「Stray Kids」も「虹プロ」も毎週手に汗握って観てました。
塚:芋づる式なんだよね(笑)。アイドル個人はもちろん、審査員にも、番組にもそれぞれ歴史があるから、その関係を追っていくと無限に広がる。そうやって自分なりの好きを極めていく人が多いはず。
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「虹プロジェクト」をきっかけに、日本でもK-POPやそれに関する輪がさらに広がった感じがします。2人が最近ハマってる番組はありますか? その魅力ってどんなところですか。
臼:あえてひとつ選ぶとすると私は「Road to Kingdom」を挙げたいですね。でもこの話をするためには、まず去年放送された「Queendom」の話をしないと。
塚:そうだね。「Queendom」は安定した人気のあるガールズグループ6組が実力を競い合う番組です。これまでは「プロデュース101(PRODUCE 101)」のように練習生や若い子たちがデビューを目指すオーディション型が多かったので、すでに人気があるガールズグループを競わせるこの企画は相当画期的でした。出演者の中にはそこまで深く追ってなかったグループもいたけど観終わった頃には、全員大好きになっていました(笑)。
臼:もともと実力のあるグループが番組の中でさらに成長していくんですよ。それがあまりにも感動的で、ファイナルステージはめちゃくちゃ熱狂しちゃいました。私はアスリートと芸術を同時に楽しんでいるように感じました。来年「Queendom」の男子版「Kingdom」の放送が決まっているんですが、「Road to~」はデビューしたての新人グループが「Kingdom」の出演権を賭けて競い合うサバイバル番組なんです。だけど1回目を観た時は……。
塚:お互い「あれっ……?」ってなったんだよね。特に今回は「Queendom」の熱気を引きずったままだったから。あとこれはどの番組にも言えることですけど、1回目はルールやシステムの説明、出演者の紹介が多い。まだ推しも決まらない。でも3回目くらいになると、こっちもいろいろ把握して、気になる子が出てきて楽しくなってくる。
臼:そう、3回目なんですよね(笑)。そして最終回を見終わった時は、「Road to~」でこのレベルなら「Kingdom」はどうなっちゃうんだろうってなってました。
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自分が楽しめるポイントを見つけると、そこから自然と広がっていくのですね。2人にとって、“永遠の推し”と呼べる存在はいますか?
塚:僕は雑食なんでたくさんいるんですけど、広がりという点で言うなら2AMのチョグォンですね。バラードが得意なボーカリストなのに、バラエティに出た時の面白さが半端ないんですよ。トークはもちろん、女性アイドルの振り付けを真似したり、アイドルが出る運動会ではめっちゃ足が早かったり、サービス精神の高さが異常(笑)。以前はパフォーマンスだけ見ていたんですが、バラエティにも注目するようになったんです。そしたら他のアイドルにも面白い人がたくさんいることを発見。僕は自分が芸人だから、そこで一気に親近感が湧いたんですよね。
臼:私には“永遠の推し”がいます! 「ブロックビー(Block B)」という男性グループです。風貌は派手でやんちゃだけど、彼らには愛嬌があるんです。初めて聴いた時、そのチャーミングなギャップに驚きました。「何これ?」と思って聴いてたら、いつのまにかすごく楽しくなっちゃってた。曲にすごく中毒性があるんですよ。そこから本格的にハマっていきました。知ったのは4年くらい前だけど、今聴いても当時のフレッシュでワクワクした気持ちなれるんです。
塚:あさ美ちゃんって「ブロビ」のゲームやってるんだよね?
臼:あ、その話はNGなのに! 実は私、2016年くらいに出た『Block B’s HONEY×HUNT』っていうゲームをいまだにやってるんですよ。ところどころでストーリー選択があって、スイートエンドを迎えるために一生懸命仕事して、自分の好感度をあげていくという。冷静に考えるとすごい設定ですね(笑)。
年齢を重ねると自然と“好き”に時間を割くことが少なくなることも。2人のお話を聞いていると、“好き”なものやことは人生を彩ってくれるものだと確信。さらに共有できる仲間がいれば、それは何倍にも何十倍にもなると思いました。
塚:同感ですね。自粛期間中にいろんなK-POPアイドルが出演する「K-CON」というフェスが開催されたんですよ。僕は今まで毎年1人で行ってたけれど、今年はあさ美ちゃんと仲良くなったから「ようやく友達と行ける」と楽しみにしてたんです。だけどコロナの影響もあって、オンラインの開催になってしまって。
臼:じゃあせめてリモートで同時に観ようという話になったんだけど、私も塚地さんもネットに強くないから、観たいアイドルの生中継ページに全然辿り着けない。
塚:そしたらあさ美ちゃんが「ここをクリックしてください」ってマーカーしたスクショを何回も送ってくれて(笑)。四苦八苦してなんとか観られたけど、そのあたふた感がまるで一緒に会場にいて「もうライブが始まっちゃう!」ってバタバタしてるみたいで本当に楽しかった。
臼:「好き」を共有できる仲間がいると、こんなトラブルすらエンタメになるんです(笑)。1人じゃわからなかったことに気付けて、改めて「好き」を共有できるって素敵なことだと思いました。
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K-POPトークは、とにかく熱くて、インタビュー時間は押しに押して……、けれどそれだけ熱く、好きになれることがある2人の人生はとっても楽しそう。どんなに年齢を重ねても“好き”なものが、人生をより豊かに彩ってくれる……そう実感しました。最後に2人がVOGUE GIRLのために、テーマを決めてプレイリストを作成!
ASAMI USUDA’S PLAYLIST
「今、みんなと一緒に楽しみたい5曲」-
「dolphin」OH MY GIRL
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「LOVE BOMB」fromis_9
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「LATATA」(G)I-DLE
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「도깨비 (Hobgoblin)」CLC
- 「DALA DALA」ITZY
MUGA TSUKAJI’S PLAYLIST
「K-POPに興味が出てきたあなたに! パフォーマンスと一緒に聴きたい男性グループ5選」-
「HIT」SEVENTEEN
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「ON」BTS
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「Black on Black」NCT 2018
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「BOY」TREASURE
- 「MIROH」Stray Kids
「臼田あさ美に聞く、人生を豊かにする“好き”の見つけ方」はこちら。
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