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等身大の素顔に接近! 池田エライザ&コムアイが語る“東京ダイバーシティ”。

蜷川実花が監督を務め、中谷美紀、池田エライザをはじめ、夏木マリ、板谷由夏、コムアイ、中島美嘉などベテランから若手まで注目の存在が続々出演。配信前から話題沸騰中のNetflixオリジナルドラマシリーズ『FOLLOWERS』(フォロワーズ)。今の東京を舞台に、それぞれの価値観で自分たちの幸せをつかもうともがく女性たちを描いたパワフルな一作が、いよいよ2月27日(木)に公開された。

本作の公開を記念して、SNSをきっかけにスターへのチャンスを掴む女優・なつめを演じる池田エライザさんと、なつめにひっそりと恋心を抱く画家・サニーを演じるコムアイさんの二人を直撃。VOGUE GIRL世代にも共感を集める二人が、作中で描かれる東京の多様性についての思いや憧れの女性像について、等身大の視点で赤裸々トーク!

“実花ちゃん”だからこそ描ける女性のリアル。

以前よりも自由に生き方を選べるようになったといわれる今の時代。だけど、仕事or家庭で迷ったり、なりたい自分がわからなかったり……。『FOLLOWERS』では、東京で暮らす女性がそれぞれの世代で直面するさまざまな悩みを、鮮やかな世界観とともに描き出す。

池田エライザさん(以下、エライザ):このドラマでは年齢も職業もさまざまな女性たちが登場するけれど、作品をしっかり観てみて思うのは、その誰かと自分が完全に似ているってことはないんだなってこと。お仕事への向き合い方、信念みたいなところにシンパシーを感じることがあっても、やっぱり自分は自分だから。登場人物の誰かと自分がすごく似ているとは、あまり感じなかった。

コムアイさん(以下、コムアイ):わたし、撮影中の忘れられないエピソードがあって。ロケバスで実花ちゃん(=蜷川実花監督)と話をしたとき、「私さ、20代のころ世間のいろんなことに怒っていたんだけど、その時に、“絶対権力を手に入れて、絶対いい人でいよう”と思ったんだよね」って言っていて。当時から抱えていた思いを、本当に実現させているのがすごい。今回の作品は、その庇護のもとすくすくのびのびとやらせてもらったって印象が強いかな。

エライザ:実花ちゃんは、私たちと話すときに、同じところに降りてきてくれる。私たちが背伸びするんじゃなくて、実花ちゃんが20代になるんだよね。実花ちゃんは、20代のときに感じた憤りだったり苦しみだったりを今も全然忘れてない。だから、私たちの気持ちに「そうだよね」って共感できるんだと思う。そういうオトナになりたいよね。

コムアイ:今回の作品のセリフにも、実花ちゃんが私たちに取材した内容から生まれたものがあって。サニーがなつめに言う“悲しみと向き合いなよ”とかは、エラちゃんの言葉からとられたものだよね。

エライザ:自分が言った言葉で、作中の自分が怒られるという(笑)。この作品には、そういうリアルな感覚が散りばめられている。蜷川組の作品だから、みんなの心が動くようなキラキラした世界観で、鮮やかな世界に身を置く多様性に満ちた女性たちが登場するけれど、描いているのはごくごく当たり前の生活の中で感じる普遍的な苦しみ。美術の美しさが際立つかもしれないけれど、根底で描かれるのは今を生きる女性なら誰でも感じたことのあるやり切れなさやふがいなさなんだよね。

東京の“多様性”はまだ発展途上。

『FOLLOWERS』の中心に据えられるのは“リアルTOKYO”という世界観。成功を収めた一方で人知れず孤独や葛藤を抱える大人の女性に、無限の可能性を秘める一方でまだ何者でもない若者たち。彼女たちが日々暮らすのは、万華鏡のように変化する煌びやかな街・東京だ。

コムアイ:私にとって、東京は“偽物を楽しむ街”だと思ってる。偽物だから悪いってわけではなくて、みんながこの街でどうフェイクであるかを楽しんでいるっていえばいいのかな。たとえば盆栽。あれって、偽物っていうか不自然っていうのかな。自然に植えればすくすく伸びる松の木を、あえてすごく小さな鉢にいれて、形を面白くして見せるという。自然に反している、不自然な形を楽しむっていうのが“東京らしさ”なのかなって思うんだよね。

エライザ:東京って“多様性に溢れている”と言われているけれど、まだその多様性がひとつのジャンルでしかないような気がしていて。多様性という個性を持っている、というラベルがある感じ? でも、それってなんか勿体無い。東京にはいろいろなことを目指してもがいている人がいるけれど、その人それぞれを「個」として見るだけでいいんだと思う。もっとフランクな目線で多様性を考えたほうがいいなって思うし、そうすることで東京がより強い街になれると思うんだよね。

コムアイ:まだ東京には多様性がないってこと?

エライザ:今、よく言われる多様性って、“少し変わった風貌をしている”みたいなニュアンスがあるのかなって。ちょっと変わった人が集まることが多様性かって言われると、それって違うと思う。周りの目を気にしなくていい、自分の好きなことをしているだけでいいっていうただそれだけなんだよな。周りの視線に惑わさず、自分を大切にするっていう価値観がもっと根づけばいいのにって。

コムアイ:なんか面白いね、不自然を楽しむ街で、自然体でいることを求めてる。

エライザ:私は福岡育ちなんだけど、福岡は自分にとってずっと浸かっていられるぬるま湯なの。思考停止していても大丈夫な場所って言えばいいかな。一方で東京は熱湯風呂。熱々で、長湯はできなくて、でもクセになる。東京って街にずっと浸かりっぱなしだと疲れちゃうから5分入ったら休むんだけど、またすぐに入りたくなって。そうしているうちに、自分にいい影響が出てきて、変化しているみたいな。

コムアイ:私はぼちぼち都会育ちだから、田舎の良さみたいなものに憧れたりもするけどね。

エライザ:福岡は田舎と都会がとても近くて。一面田んぼの風景から、10分車を走らせれば博多に行ける。渋谷と原宿と表参道みたいな都会と、山の麓ののどかな土地を、すぐに行ったりきたりできることで、気持ちのスイッチングもしやすかったな。そんな福岡で育ったからこそ、ちょっとゆったりした部分が自分の中にあって、東京のスピード感に飲み込まれずにいられるのかも。一歩引いた視点で、「流れが早いね〜」なんて見ていられるのは、九州のまったりした血のおかげかもね。

SNS時代、無駄なノイズに耳は貸さない。

目まぐるしく日々が過ぎていく東京。劇中でも、SNSをフックにスターダムにのし上がったかと思ったら、急転直下の事件が起きて……。フォロワーの数やいいね数など価値が数値化する時代でも、自分らしさを見失わないためには?

エライザ:インスタグラムみたいなSNSって、疲弊しちゃう人も多いんだろうなって思う。でも本当は、本能に従って自分がワクワクするほうに動くだけでいい。誰かの言葉や価値観に踊らされるなんて、もったいないと思わない?

コムアイ:どんな情報を受け取るようにするか、決めるのも自分だよね。わたしは結構ミュート機能使ってるかな。

エライザ:そうだね。素晴らしい仲間の声だったら聞くべきこともあるかもしれないけれど、SNS時代は聞く必要のないノイズが多すぎる。言う必要のない人まで言う世界になっているから、言われた人が心を削りながら向き合うことになっちゃってる。本当は、言う側が発言する前に一呼吸置いて、「言わなくてもいいかもな」って止めることができればいいんだけど。

コムアイ:情報って自分で無意識のうちに選びとっているから、本当にニュートラルな情報が届くことって絶対ない。逆を言えば、受け取りたくない情報はカットすることもできるってこと。それを意識するようになったら、結構楽になれたかな。テレビやネットニュースでピックアップされる情報に頼らないで、自分が興味のあることに向き合う方がいいよね。

エライザ:そもそもの捉え方として、誰かの幸せのあり方について、他人がとやかくいうことじゃない。ただそれだけのことを誰もがベースに持てるだけで、もっと楽になる気がする。幸せのあり方って、当人ですら直前までどうなるか分からないと思うから。

コムアイ:みんなが自分の興味あることに思いっきりパワーをつぎ込めたらいいよね。わたしは、環境問題とか私たちの未来を左右する大切な問題について、みんなでしっかり話し合う時間が欲しいよ。

エライザ:自分の好きなことがあったらさ、そのためにどういう社会になったらいいかって気持ちも湧いてくるよね。自分はもっとこういうことが楽であってほしい、こういうことに怯えない世界であったらいいのに、こう歩み寄れたらいいのにという気持ちが、自然と出てくる。ちょっと遠回りに見えるかもしれないけれど、社会のことまで考えるために、まずは自分のことに向き合えばいい。そこだよね、とてもシンプル。

コムアイ:まずは自分の興味のあることに熱心に取り組むのが大事。そうすることで、みんなで集まって何か決めないといけないってなったとき、しっかり自分の意見が持てるようになるよね。

好きを見つける感性が何よりも大切。

経験を積んで成功し、やりたいことを自由にやれるようになったオトナたちと、チャンスを手にすることすらできないままくすぶる若い世代。今の東京で自分らしく生きていくにはどうすればよいのだろう。

エライザ:チャレンジしたいことがあるなら、とりあえずやってみるに尽きるのかなって思う。やりたいことはやればいいんだよ。わたしはお芝居の他に映像監督や書評の仕事をしているけれど、それは結果的に仕事になっただけというか。仕事になるかどうかを考える前に、映像を撮りたいから撮っていた、美しい瞬間を残したいから、本能がそうしたいっていうからやっていただけ。それをたまたま取材の場で話したことがきっかけで、仕事になったっていう。やりたいなら、誰が見ていなくても、まずは勝手にやってみたらいいんじゃないかな。

コムアイ:私自身は、10代の頃も20代の今も、チャレンジできているって自分への自信があまり持てなくて。自分への評価もその部分では低いんだけど、年齢を重ねるにつれて好きなものを見つける力は上がったかなと思う。

エライザ:好きを見つけるって大事だよね。

コムアイ:自分の会いたい人に辿りつくために紹介してくれそうな人を見つけたり、一冊の本から次のトピックにうつっていって、結果その先にとても興味の湧くものがあったり。とにかく鼻が利くようになったのが今かな。どんどん試したことで、好きを引き当てる打率があがってきた気がする。

エライザ:それすごくいいね。私が好き勝手やってみてるのも、「池田エライザがやってるんだから、私だってやっていいでしょ」って思ってもらえたらって思いもあって。やりたいことがあるのにできないって肩身の狭い思いをしている人たちがもっと楽になるきっかけになればいいな。

  • Netflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」(フォロワーズ)

    Netflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」(フォロワーズ)

    監督:蜷川実花
    出演:中谷美紀 池田エライザ 夏木マリ 板谷由夏 コムアイ 中島美嘉 / 浅野忠信 上杉柊平 金子ノブアキ 眞島秀和 / 笠松将 ゆうたろう
    Netflixにて全9話世界190ヵ国へ独占配信中
    作品ページ: http://netflix.com/followers
    #FOLLOWERSNetflix

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