今年度の賞レースを賑わせた『エブエブ』や、スピルバーグが映画監督になるまでを描いた『フェイブルマンズ』、実はダンスの実力者、チャニング・テイタムのド派手なエンタメ作品など、話題作が絶賛公開中! 観終わった後に、ポジティブな気持ちで満たしてくれる作品ばかり。お見逃しなく。
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『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
本年度アカデミー賞で、最多10部門11ノミネーションを果たした映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』、通称エブエブ。ミシェル・ヨー演じる、一見普通のおばさんを新たなヒーローに仕立てあげた斬新さも、そこに行きつくまでの奇想天外なストーリーも、まるっと包んだマルチバースの世界観ごと強烈な印象を残す。
中国からアメリカに移住して数年、夫とコインランドリーを経営しているエヴリン(ミシェル)は、税金問題、父の介護、反抗期の娘とトラブルを抱えていた。国税庁に訪れたある日、夫に乗り移った“別の宇宙の夫”から、全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだと突如言われたエヴリン。戦う術を無理やり伝授され、世界の命運を託されるが…。
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/別次元でのエヴリンの人生を経て、再発見する今の自分
カオスな世界観にひとさじの感動エヴリンが戦うためには、バース・ジャンプを行い異次元の自分とリンクし、そこで持つ能力をアクセスし、さらに変な行動を取らないといけない、というややこしい手順が毎度必要。突飛な設定に観客が置いてけぼりになるかと思いきや、自由に行き来するマルチバースをエヴリンとともに体感し、あっという間に夢中にさせられる。
現実世界でのエヴリンは夫に離婚を切り出され自分はどこで道を過ったのかと後悔にかられる。別次元での彼女はスターだったり、シェフだったり、女性同士で恋に落ちていたりと華々しい人生を送っているように見えるからだ。様々な次元での自分を経て彼女が今の自身に見出したものとは。最後は意外な感動を覚えるかも。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
公開中
https://gaga.ne.jp/eeaao/
■配給:ギャガ
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『フェイブルマンズ』
『ジョーズ』や『ジュラシック・パーク』から『レディ・プレイヤー1』まで、映画史に残る数々の名作を撮ってきたフィルムメーカー、スティーヴン・スピルバーグ。そんな名匠の少年期から青年期までの生い立ちを捉えた『フェイブルマンズ』が公開中。ひとりの少年が映画に出会い、夢を追いかけ成長していく普遍的な青春映画だ。
1952年、両親と初めて映画館を訪れた少年サミー・フェイブルマンは映画に夢中になる。以来、自らも8ミリカメラを手に、家族の休暇や旅行の記録係となり、妹や友人たちが出演する作品を制作していく。やがて一家は父の転職で、ニュージャージーからアリゾナ、カリフォルニアへと引っ越す。新しい土地では常に心を揺さぶる体験が、サミーを待っていた。
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/夢中になれるものが原動力となり前に進む姿は、
夢を叶えたいすべてのガールに勇気をくれる才能豊かな音楽家である母はサミーの夢を応援するが、有能な科学者の父は映画製作をお遊びの趣味に過ぎないと考えていた。ふたりの両親の狭間で揺れるサミーの心――まだ何者でもない若きスピルバーグの葛藤、そしてやさしく脆い感情が温かく丁寧にフィルムに映し出される。
友人を集めて作品を撮り、完成した映画の上映会を行い喜ぶ姿はいかにも青春の1コマで今日(こんにち)のスピルバーグの原体験。夢中になれるものが原動力となり前に進む姿は、夢を叶えたいと願うすべてのガールに勇気も与えてくれるはず。
『フェイブルマンズ』
公開中
https://fabelmans-film.jp/
配給:東宝東和
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『マジック・マイク ラストダンス』
知られざる男性ストリップダンスの世界を描いた人気映画『マジック・マイク』のシリーズ集大成にして最終章『マジック・マイク ラストダンス』。本作の顔マイクことチャニング・テイタムが主演として続投&シリーズ1作目のスティーブン・ソダーバーグが監督としてカムバックし、名タッグが復活!華やかなステージとともにマイクの苦悩や人間ドラマも描き出し、見ごたえたっぷりだ。
経営していた家具屋が潰れ、バーテン仕事で食いつないでいた元ストリップダンサーのマイク(チャニング)は、資産家マックスに才能を見出されロンドンに行くことに。ショーとは縁を切っていたマイクだったが、伝統的な劇場の一夜限りの演目として、世界中のダンサーとストリップダンスショーをする演出家として雇われる。
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/鍛え上げたチャニング・テイタムが見せる、
ド迫力&珠玉のダンスパフォーマンスは必見アメリカからイギリスへと舞台を移し、物語は新たな展開を迎えた。2012年からシリーズをけん引したチャニングは、本作のために数か月かけて鍛え上げ、珠玉のパフォーマンスを披露。ラスト30分のダンスシーンは劇場で一体感を覚える迫力だ。
本作の貢献は、ストリップを女性向け娯楽ものとして終わらせず、ショービジネスとして引き上げ、誰もが楽しめるパワフルなダンスショーへと認識を変えていったこと。セクシーで輝かしい肉体はもちろん胸躍るものだが、それ以上に踊りを楽しんでいるダンサーたち&盛り上げるオーディエンスたちの熱気と情熱が愛おしい。
『マジック・マイク ラストダンス』
公開中
http://www.magicmike-lastdance.jp/
配給:ワーナー・ブラザース
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