新しい世界を見せてくれたり、夢に破れそうなときに救いとなってくれたり…。本を読むことは、ときに人生を豊かにしてくれるもの。憧れのお姉さんたちは、どんな本で人生や考え方を豊かにしてきたの? 自分のスタイルを確立してもなお、甘んじることなく自らをアップデートし続ける4名の女性たちに愛読書をASK!
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Vol.2 市川紗椰(モデル)
今回は、モデル・市川紗椰さんが登場。アニメ、音楽、鉄道、相撲…と様々なカルチャーに精通しマニアな一面を持つ彼女。自分の“好き”をとことん追求して仕事の幅を広げ、今や唯一無二のポジションを確立している市川さんがリコメンドする3冊とは?
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『小さいときから考えてきたこと』黒柳徹子(著) (新潮文庫)
成長について考えるきっかけになる、黒柳徹子さんの本。
「徹子さんは、私の中では究極のアンチエイジングの人。徹子さんの純粋でまっすぐだけど型にはまる事ができなかった幼少期の話、戦時中の思い出、失敗した話、大人になってから研究者にADHDやLDだと言われて調べたりした話などを綴ったエッセイ集。耐えぬ好奇心の持ち方や、他の人と違う特徴を良し悪しや価値判断などではなくフラットに見る秘訣が詰まっています。成長について考えるきっかけにもなるし、読んでいると純粋にほっこりするところがお気に入り」
『小さいときから考えてきたこと』
黒柳徹子氏が子ども時代を思い出しながら書いたエッセイ集。小さい頃に思っていたこと、嫌だったこと、好きだったこと…心の片隅に残っている記憶が鮮明に綴られている。幸せとは何なのか、考えてみたくなる1冊。
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『殺人出産』村田 沙耶香(著) (講談社文庫)
自分の価値観を疑うきっかけをくれる1冊。
「『10人産めば、1人殺してよい』という殺人出産システムが施行された世界を描いた物語。自分がいま正しいと思っているものが本当に正しいのか、それが正しくないとわかったとき、何を思ってどうするか…。自分の本質や価値観について考えさせられる作品。『コンビニ人間』や『地球星人』をはじめ、村田さんの作品は当たり前だと思う社会のシステムに違和感を訴えてくれるので、壁にぶつかった時などにおすすめです」
『殺人出産』
殺人出産システムにより、「殺意」が命を産み出す衝動となった日本を描いた、芥川賞受賞作家・村田 沙耶香による衝撃作。フィクションなのにどこかリアルなストーリーに、今の世の中の常識を疑いたくなる。
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『笑うな』筒井康隆(著) (新潮文庫)
読書の楽しさを知れる、ちょっぴり皮肉の効いた短編集。
「筒井ワールド全開でブラックユーモア満載なストーリーを綴った、ショートショート集。『そんなこと絶対あり得ない』というようなSFの物語の中に、ほんの少しだけ真実を放り込んだ、絶妙な作りになっています。笑える話あり、理不尽な話あり…。物語の作風が幅広いから読みやすく、普段あまり本を読まない人にもおすすめの1冊です」
『笑うな』
タイム・マシンを発明して直前に起った出来事を眺める『笑うな』や男性が妊娠するストーリーを描いた『産気』など、34編の作品が詰め込まれたショートショート集。筒井康隆らしい、ユニークな発想とブラックユーモアが効いたストーリーが満載。
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本を読むことは「力を得ること」。
「本を読むと、他人の頭の中に入ることができて、他人の人生を体験できます。普通に生きていたら出会うことのない考え方や思いもよらない感性を触れることで、自分自身の価値観や気持ちについての気づきや学びもあると思います。自分の気持ちを伝えるのが上手くなったり、本で読んだことが自然と自分の中に落とし込まれたり…。私にとって読書は『力』です!」