いつだって自然体、独自のニュアンスある美しさで世界中の女性から支持されるパリジェンヌ。そのパリジェンヌらしさはどうやってつくられるの? 知られざるその秘密について、生粋のパリジェンヌにして世界を飛び回るビューティジェットセッター、「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」のヴィクトワール・ドゥ・タイヤックに教えてもらうスペシャル連載をお届けします。第9回目はパリジェンヌ流の季節のフラワーアレンジメントについて。
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PHOTO : LUCIEN LUNGBULY2号店併設のドライフラワーショップ「プレゼルヴェ」にて。
パリジェンヌは四季を花で楽しむ。
子どもの頃から花が好きだったというヴィクトワール。昨年8月にマレにオープンしたBULY2号店にはドライフラワーショップ「プレゼルヴェ」も併設してしまうほど! そんなお花をこよなく愛する彼女に、お気に入りのアドレスから簡単で美しいフラワーアレンジメントの方法まで教えてもらった。
夏のマルシェで。「私にとってお花は日々の生活を豊かにする喜びよ。それにパリは花を楽しむのにもっともふさわしい場所。なぜならパリの街では通り沿いからマルシェまで、いたるところに花屋をみつけることができるから。パリジェンヌは、日常の食材を買いに行くような感覚で、毎週のように花を買っているの。日本人が旬の食材で季節の変化を楽しむように、パリジェンヌは花々で季節を感じているのかもしれないわね」
春のマルシェで。 -
パリに行ったら訪れたい、ヴィクトワールお気に入りの花屋4選。
■プレゼルヴェ(Préservées)
「BULY2号店に併設するドライフラワーショップ。フローリスト・鴻上千明さんのアレンジが素敵」■ピエール・ボーリュー(Pierre de Beaulieu)
「卓越したブーケの美しさを誇るショップ」
https://www.debeaulieu-paris.com/■フラワーズ(Flowers)
「サンペール通りにあるフラワーショップ。空間演出も素敵なの」
http://www.flower.fr/■青山フラワーマーケットのパリ店
「私の自宅からいちばん近いフラワーショップ。セレクションが見事よ」
https://www.aoyamaflowermarket.fr/ -
家庭菜園で育てた花でブーケを。
自由なクリエイティビティで楽しむ! 簡単フラワーアレンジメント。
花がある生活は心も豊かにしてくれるもの。自宅で簡単にできるフラワーアレンジメントについてヴィクトワールに教えてもらった。「私がいちばん美しいと思うのは、摘みたてのフレッシュなお花。フランス人はいかにもつくられたようなフォーマルなブーケをあまり好まないの。自宅でお花を生けるときも手持ちの花瓶を使ってカジュアルにするわ。大きめのブーケでなくても、小さなブーケだってクリエイティブになれるし、小さなブーケで練習するのもいいと思うわ」
キッチンのブーケ。ベッドルームのブーケ。隙のないパーフェクトなフラワーアレンジメントよりも、自分らしく個性のあるアレンジをして、その過程を楽しむのがパリジェンヌ流のようだ。「幼少期にモロッコに住んでいたころ、春になるとさまざまな種類の花を手に入れることができたの。でも、その頃の私は種類が異なる花をミックスする勇気がなくて。花の種類別に花瓶に生けて、テーブルの上にはたくさんの花瓶を並べていたわ。それはまるでおかしな集合体のようだったけれど。フラワーアレンジメントは自分の気持ちに素直にお花を生けるのがいいと思うわ」
PHOTO:AGNÈS CHEMETOVモロッコ・タンジェにて。路上で売っていた大きな牧草をアレンジしているところ。自由にフラワーアレンジメントを楽しんでいるパリジェンヌ。パリでは今、どんな花が流行っている? 「さまざまなお花を集めた、18世紀の絵画のような美しいブーケに戻っている印象よ。野の花と珍しい花をミックスしたり、季節の花とローカルな花をミックスする傾向もあるわね」
気候もあたたかくなり、春の花が並びはじめる季節。新生活に豊かな気持ちを添えてくれるお花で自分流のハッピー時間を楽しんでみては。