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彫刻のような美しい顔立ちと、滲み出るインテリジェンス……。パリ育ちのクール&ビューティで、国木田独歩の玄孫としても知られる、国木田彩良(くにきださいら)がVOGUE GIRLに初登場。「HOUSE__COMMUNE(ハウスコミューン)」のバギーデニムを使った、ノンシャランな3ルックを提案。飾らないニュートラルなスタイルで魅了する彼女の、着こなしのマイルールや謎めいた素顔に迫ります。
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1着目は「エキップモン」のとろみのあるシャツをイン、ハイウエストなデニムをさらりと主張させた、エスプリあふれるスタイルで登場。「ブラウスは私にとってユニフォームのようなもの。シルクのようなさらっとした生地が好きで、クローゼットにはグレーやベージュ、淡いブルーなど、ペール系のブラウスがたくさん」。ボウタイを結んだら、髪は後ろに流して軽くシニョン結びに。コージーに見せかけて、こなれていて品がある。パリジェンヌらしいスピリットをさらりと体現。
着回しアイテム:デニムパンツ¥24,000/HOUSE__COMMUNE(バロックジャパンリミテッド)、その他/モデル私物
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股上を深くとりイレギュラーなシルエットを演出したり、小尻に見せるようバックポケットを小さく設定したり。「HOUSE__COMMUNE(ハウスコミューン)」のバギーデニムは、一見シンプルだけど、さまざまな工夫が落とし込まれた自慢の1本。「身体のラインがきれいに見えるし生地感も好き。どんな仕事してる女性でも着られる、リアリティのある服だと思う」。
着回しアイテム:デニムパンツ¥24,000/HOUSE__COMMUNE(バロックジャパンリミテッド)、その他/モデル私物
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「ザラ」で買ったシャツは、裾を片方だけタックイン。身体のラインが隠れるオーバーサイズを、首元を開けたり袖をまくることで、女性らしい着方にアレンジ。「私がファッションに求めることは、シンプルかつリアルであること。身体がきれいに見え、自分の個性を消さない服を着ることが大事。だから服にあまりエネルギーを注がないようにしてるの。大切なのはルックスよりも中身よ」。ポイントで足したサングラスは「セリーヌ」。ぱっと見のデザインよりカットやクオリティを重んじる、彼女らしいブランドチョイス。
着回しアイテム:デニムパンツ¥24,000/HOUSE__COMMUNE(バロックジャパンリミテッド)、その他/モデル私物
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トレードマークの太くしなやかな眉毛は、彼女の飾らない性格と意思の強さの表れ。透明感をいかしたスキンメイクに、無造作にまとめたシニョン。ヘアもメイクも極力シンプルに仕上げ、彼女なりのクールネスを表現。「ポイントをプラスするとしても赤いリップかスモーキーなアイシャドウだけ。トゥーマッチに見えないよう、バランスはすごく意識しています」。
着回しアイテム:デニムパンツ¥24,000/HOUSE__COMMUNE(バロックジャパンリミテッド)、その他/モデル私物
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ラストは「フミカウチダ」のニットのボディスーツを相棒に、ヌーディーなワントーンルックを披露してくれた彩良。「ベージュは欧米人よりもアジア人にこそ似合う色だと思うの。自分を美しく見せてくれる服=自信にもつながるし、ニュートラルな服を着ていたほうが個性を引き立つ気がする。あとはいいバッグといい時計さえあればOK!」。シャネルのチェーンバッグは、少し大きめのサイズをチョイス。エフォートレスなパンツルックの引き締め役として取り入れ、スタイルに奥行きをもたせて。
着回しアイテム:デニムパンツ¥24,000/HOUSE__COMMUNE(バロックジャパンリミテッド)、その他/モデル私物
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ボディスーツのうしろはクロスデザインになっていて素肌がチラリ。適度に筋肉のついたしなやかな背中が、美しいバックスタイルを演出する。「ジムには通っているけど、体を鍛えるというよりはフィットネス要素が強くて、気分をすっきりさせることが目的。特にキックボクシングは、痛いんだけど気持ちがよくて、終わった後の爽快感は別格です」。
着回しアイテム:デニムパンツ¥24,000/HOUSE__COMMUNE(バロックジャパンリミテッド)、その他/モデル私物
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愛用中のシャネルのバッグから出てきたのは、水のボトルやミント、サングラスなど。財布は持たず、お金は直にカバンへ入れて使っているという潔さ! 「シャネルのチェーンバッグは少し大きめのミドルサイズ。本当に欲しいものは自分のお金で買いなさいという母の教えもあり、初めてのお給料で購入しました。カリカリ梅はパリに住んでいた頃からよく食べている私の大好物。ミネラルウォーターは、1日3L飲むことを目標にいつも持ち歩いていて、ジムで汗を流した後には欠かせません。ディオールのサングラスはもらいもの。大きなフレームのほうが守られてる感じがして好き」
すべて/モデル私物
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彩良(@saiknd)はイタリア人の父と日本人の母を持つハーフ。ロンドンで生まれ、パリで育った彼女は、2年前に旅で訪れた日本でモデルデビュー。国木田独歩の玄孫としてフィーチャーされる傍ら、服飾のデザインを学んだ経験や多彩な語学力をいかし雑誌に寄稿するなど、モデルの枠を超えた活動でも注目を集めている。夢はファッション媒体を立ち上げること。ゆくゆくは「婦人画報」の創始者だった高祖父ように、男性の目線から解放された、女性のための雑誌をつくりたいという。「ファッションって元々は、ソーシャルな要素が強いもの。コンプレックスをあおるような商業的な内容ではなく、もっと女性がイメージに束縛されずに生きれるような自由な提案ができたら。雑誌は一人で作れるものじゃないから、いまはスタッフとの関わりと通して、実践的なことを学んでいる真っ最中なの」。独自の視点でファッションの地平を切り開こうとする彼女から、今後も目が離せない!