母親から愛する娘へ。世代を超えて受け継がれるジュエリーは、ほかにはない特別な輝きをまとっているもの。そんなプライスレスな逸品の魅力を、3人のおしゃれリーダーにインタビュー。ラストとなる今回は、コケティッシュなムードで人気を集めるitモデル、山本ソニアをゲストに迎え、アイテムに秘められたエピソードから、普段は聞けない母娘の裏話まで、たっぷりと語ってもらいました。
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ぽってりとした唇にグラマラスなヘア、アーモンド型の瞳……。小悪魔的な魅力で人気を集めるソニアは、高校生までパリで育ったという生粋のフレンチロリータ。現在は家族と離れ、都内の大学に通いながらモデルとして活躍中だが、そんな彼女のコケティッシュなスタイルに、ひねりをプラスするのに一役買っているのが、母親から譲り受けたヴィンテージのアクセサリーだ。ジュエリーのバイヤーとして世界各国を飛び回っていた母親が、年月をかけてセレクトしてきたアクセサリーは、ソニアのグラマラスな魅力を引き立たせる個性的な逸品揃い。今回はその中のお気に入りを、本人の解説つきで紹介!
「ママは昔、輸入商社でバイヤーとして働いていて、海外で買い付けてきたジュエリーを、日本のデパートやブティックに卸す仕事に携わっていたみたい。当時は今のように連絡手段も発達してなくて、海外とのやりとりも大変だったみたいだけど、ロスやパリ、ミラノなどに直接出向きながら、手探りでノウハウを学んできたと話していましたね。トレンドを押さえるのが上手だったらしく、ママが買い付けたものはすぐに売れちゃうって評判だったらしいですよ(笑)。実家にもママが愛用していた洋服やジュエリーのコレクションがたくさんあるけど、いま取り入れてても全然おかしくないデザインばかりで、それは単純にすごいなって思う。きっとセンスがいいんでしょうね」
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オーロラ色のスワロフスキーネックレスや、赤い石をつかったイヤリング、カメオが配されたロココ調のリング……etc。ソニアが母から譲り受けたジュエリーは、どれもアンティークなムードをまとっているのが特徴。
「今日身に付けているアクセサリーは3年くらい前、実家のママの持ち物を一緒に整理してるときに、“これはパリに持っていかないからソニアが使って”と言われて譲り受けたもの。海外で購入したものだと思うけど、ゴールドにスワロフスキーが散りばめてあったり、透明な赤い石がはめ込んであったり…ゴージャスでインパクトのあるデザインがすごく魅力的。私もどちらかといえば、シルバーの華奢なデザインよりも、こういうヨーロピアン調のステートメントジュエリーも惹かれる傾向があるんだけど、これもおそらくママの影響なのかな。Tシャツにデニムっていうなんでもないスタイルでも、ママに譲り受けたジュエリーをプラスするだけで、一気にハイクラスな着こなしに見えるから不思議。こんな素敵なものを独り占めできるなんて、本当に私って幸せ者ですよね」
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実家にある母のクローゼットやジュエリーボックスには、お宝がたくさん眠っているというソニア。ジュエリーに合わせたボーダーのキャミトップスも、実は母親から譲り受けたフェンディ。
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今日身につけているもの以外にも、母親から譲り受けたジュエリーはたくさん。モダンな形のイヤリングや、カラフルな石を配したゴージャスなネックレス&イヤリングのセットまで、種類も多彩。
「ママはいま家族とパリに住んでいて、会うのは年に2回くらい。一緒に過ごすときは決まってショッピングに出かけるの。パリのコレットやボンマルシェを覗いたり、代官山のヴィンテージショップを巡ったり……。お互いピンとくるものも似ていて、色にポイントに置いたものや、ディテールが凝っている個性的なデザインに惹かれるんです。ママはパープルのファーコートに、ターコイズの大ぶりなジュエリーをさらりと合わせちゃうような人で、自分のスタイルを持っていてすごく格好いい。最近のファッション事情にも詳しくて、“今シーズンのあのブランドのバッグ、パリだといくらで売ってる?”とか、“いま人気のヴィンテージショップはどこ?”とか、情報交換もしっかりできるの。ソニアにとって、ファッションの大先輩でもあり、何でも話せる女友達みたいな存在。これからもママに譲り受けたアイテムをスパイスに、自分らしいオシャレを追求していきたいですね」