本文へジャンプ

ナビへジャンプ

FASHION

金曜日の夜はaggiiiiiii散歩 第36回: 「レボリューション・ガールスタイル・ナウ・アゲイン!」

アギ散歩36イラスト1

90年代初頭に活躍したアメリカ北西部オリンピア出身のパンクロックバンド、ビキニキルのファースト・デモカセット「レボリューション・ガールスタイル・ナウ!」が未収録曲を含めて再リリースされるとのニュース! 当時アメリカ各地に広がったライオットガールムーヴメントにおける重要人物であるキャスリーン・ハナ(ヴォーカル)、トビ・ヴェイル(ドラム)、キャシー・ウィルコックス(ベース)、ビリー・カレン(ギター)が結成したビキニキルとはいったいどんなバンドだったのでしょうか? 彼女たちのジンに書かれている言葉をそのまま借りるならこうです。

「ビキニキルってのはただ、あるバンドやジンやアイデアのことをいうものではない。それは革命のひとつ。革命というのは大親友の女の子と公園に行くようなもの。鉄棒に逆さにぶらさがると血は全部頭にのぼる。幸福感に包まれる。男の子たちにまるだしのパンツを見られたってわたしたちは気にしない」(ビキニキル・ジン1号「ア・カラー・アンド・アクティブ・ブック」1990年より)

なぜだかわからないけれど、お腹の底からみるみる力がわいてくる気がしない? ライオットガールと自分のことを呼んだ女の子たちは、こういったパンク精神のもと、社会的に弱く、控えめであることがよしとされていた「女子」像をぶっこわすべく、ある時はジンやパンクバンドのパフォーマンスによる過激な方法で、またある時は集まりをひらいて親密な方法で、互いに悩みを打ち明け、結束を深め、仲間を増やし、「女はこうあるべき」という目に見えぬ型を押しつけてくる社会に“NO”をつきつけたのです。そしてあらゆる女の子の個性を尊重し、肌の色や体型や年齢や国籍や性的指向にかかわらず「あなたはそのままで最高!」という力強いメッセージを送ったこの運動こそが、「レボリューション・ガールスタイル(女の子たちによる革命)」の真髄なのだと思います。

Photo of BIKINI KILLGetty Images

ビキニキル・ジンの2号「ガールパワー」(1991年)には後に「ライオットガール・マニフェスト」と呼ばれるようになる、ライオットガールとは…と説明するキャスリーン・ハナの長い文章が掲載されており、最後にそれはこう締めくくられています。「女の子たちの革命的な精神と力は本気で世界を変えることができると、変えるだろうと、わたしは全身全霊で、心の底から信じている」

べつにまわしものってわけではないのですが、すこしでも興味をもったなら、この機会に彼女たちの初期衝動がつめこまれたデビュー作を聴いてみるのもありじゃない? キャスリーンの勇敢さ、わけてほしい!

 http://bikinikill.com

 

Illustration : aggiiiiiii
*************************
aggiiiiiii(アギー)
兵庫県生まれ、東京在住。2007年よりオルタナティブカルチャージン『KAZAK』をはじめ、2013年にはソフィア・コッポラ監督『ブリングリング』のオフィシャルファンジンも手がけた。とりあえずなんでもDIYでやろうとする。旅行が好き。http://www.kazakmagazine.blogspot.jp

FromVOGUE