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VOGUE GIRL with BOY FRIEND
Guest:佐藤寛太

フレッシュな才能とルックスで注目を集める、旬な男の子の素顔にせまる連載。レトロポップなインテリアで国内外のファッショニスタが足繁く通う新宿の「Café & Bar CHAOS」を舞台に、VOGUE GIRL副編集長とゲストが本音のボーイズトーク。第40回は、爽やかな笑顔と人懐っこいキャラクターが印象的な俳優の佐藤寛太くん。

改めてなんですが、佐藤くんのデビューのいきさつは?
中学の時に仲のよかった同級生が、LDHのスクールのEXPGというところで歌の勉強をしていて、僕もいつか俳優やってみたいなって。その時は、大学生になると暇になるってよく聞いていたから、大学生になったら俳優やってみたいな、挑戦してみたいなっていう程度に思っていました。その中学時代の友だちは、高1の時に1度誘ってくれたんですけど、その時はオーディション期限が切れてたのかなんかで受けなかったんです。それで、高校2年生になって春の時期にオーディションがあったんで、それを受けました。最初は、ダンスとかをEXPG福岡校で学んでいたところ、東京で大きく窓口を広げたLDHのダンスバトルオーディション、ボーカルバトルオーディションがあったので、まあ会社の人に名前を覚えてもらえたらいいかな、という思いで受けました。そしたら、劇団EXILEに加入させてもらって今に至るっていう感じです。

それって何年前くらいなんですか?
そのオーディション受けた時は、16歳でした。今、25歳だから、7、8年前かな。

芸能界に興味を持ったきっかけとかってあるんですか?
僕の家って、小6まで夜8時までに寝なさいっていう家だったんですよ。ほとんどのドラマが始まるのは、8時からじゃないですか。だからドラマを観たことがなければ、バラエティも『どうぶつ奇想天外』以外見たことがなくて(笑)。『ダーウィンが来た!』とか、そういうものしか見たことがなかったんで、芸能界に対する特定のイメージはあんまりついていなかったんです。ただ、映画はすごく観ていました。例えば、ウルトラマンとか仮面ライダーもそうですけど、それこそ海外のドラマだったりとか。近くにレンタルビデオ店があったんで、自分で借りて観るのがすごい好きだったから、それがきっかけです。俳優になりたいというか、演技を映画の中でしてみたいな、というのが興味を持った一番最初のきっかけですかね。

わかります、うちも夜8時以降テレビ禁止だったから(笑)。
あ、まじっすか? 今、振り返るとやばいですよね。

同年代が普通に知っている情報を知らないんですよ。
知らないですよね、ほんとそうで。『1リットルの涙』とか『世界の中心で、愛を叫ぶ』とか、『花男(花より男子)』とか流行ったやつ1個も知らなかったです。だって僕、Mステ始まる前に寝てるから(笑)。音楽も知らないし、いわゆる東京カルチャーというものに触れてこなかった。そういうのからほど遠い自分がいますね。

ちなみにそういうレンタルビデオとかで、好きだった映画は?
いろんなところで言ってるんですけど、中学生の時に見た映画で、アメリカの同時多発テロを題材にした『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』という作品です。主役の子が、その1本だけで俳優をやめてるんですけどすごくいい作品で。発達障害の男の子を演じてたんですけど、それを見て、俳優ってチャレンジできるものなのかもしれないと思いました。あんまり言ってないかもしれないですけど、もうひとり大きな存在なのが神木隆之介さん。今またリメイクしてる『妖怪大戦争』や、『仮面ライダー』にも出てたんですよね。自分と同年代の子が特撮ものに出てるっていうのは、ひょっとすると自分にも可能性があるんじゃないかなっていうのを感じました。

俳優のお仕事をしていて、一番のやりがいって何ですか?
僕は、めっちゃかっこつけると、何の経験しても全部自分のお仕事に表現って形で返せるなと思います。いい経験も悪い経験も、もちろん法に触るようなことは倫理外ですけど、自分がいろんな経験したら、それがどこかで役やセリフ、佇まいで出てくるんだろうなって。人って年を重ねると雰囲気が変わってくように、経験がどんどん自分に色になってくるのかなっていう風に思いますね。イケメンで高身長の役者なんかめちゃくちゃいっぱいいるし。お芝居がうまい人も多いじゃないですか。それに個性を探すとか、自分の中でそういうアイデンティティを確立するとかいう環境で育ってない。だから自分が好きなことを普通にやってくっていうのが、自分らしくて楽しいですね。

LDHは、ダンスとか多角的に人材育成をしている印象があるんだけど、佐藤くんの場合、今は俳優がメインですよね。他に何かしてみたいとか、こういう風になってみたいとかはあります?
僕は、アーティストとしてデビューしたいとかいろいろと思ったときに、LDHだったら絶対何を言っても応援してくれるだろうなって思って、この事務所を受けたんですよ。それはEXILEの先輩がキャリアを重ねる上で、いろんなことに挑戦してるのを見ているから。どんなチャレンジも否定せずバックアップしてる会社だと思ったので、この会社を受けたんです。ただまだ今は、特に自分が他にこれを強くやってきたいっていうのがなくて。もっと役者で、自分の足で歩いていけてるぞっていう実感ができたら、ほかのことにも目を向けられるのかもしれないですね。

今は役者をもっと極めたい。
今年25歳になって、23、24歳で新しい趣味もできたんです。人生って仕事だけじゃないじゃないですか。10代や20代前半の時は、どういう風に仕事していいのか、どう演技したらいいのかとか全然わかんなかったから、とりあえず目の前のことを一生懸命やっていたつもりなんですけど、役者なんで1〜2か月休みとか平気であって。そういう時にふと、そういう時間をもっと活かしたいなと思って。例えば歌がうまくなるとかダンスがうまくなるとか、そういう芸事に通じるものを学べるくらい自分の意識が高ければよかったんですけど……。

どんなことに活かしたいと思ったの?
そういう直接的というか打算的なものじゃないんですよね。本当に好きで生涯やっていける趣味を23、4歳で探していて、いろんなところに種をまいてこれたかなと思うから、25歳でまた新しいものを探しながら、今まで好きになってきたもの、プライベートの方も充実させたいなと思います。だから今、よく「夢は?」 って聞かれるんですけど、もちろんあの監督と演りたいとか、そういうことも少なからずあるけど、それよりもヨーロッパ大陸縦断したいな、とか。

役者という枠を超えた人生、自分自身を豊かにしたいってことかな?
そうかもしれないですね。そういう風に思っているからあんまり自分を否定せず、これからも仕事と自分の好きなことをやるバランスを持っていきたいですね。それがまた30過ぎて演技に役立てばいいかなとも思いますし。

佐藤くんは、どんな俳優になりたいですか?
お芝居や映画を観ていて一瞬しか出ない役でも、この人のあの表情ですげー泣いたとかあるじゃないですか。例えば人が死にました、泣きます、彼女と別れました、泣きますってシーンで泣くというより、日常のこの当たり前ってかけがえないなってふわっと気づかされる時だったりとか。僕はまだ25歳ですけど、年を重ねるにつれて泣く視点、自分が感動する視点って変わりません? 自分の中で変化していく感動するポイントで、輝ける役者だといいなと思いますね。

わかりやすい喜怒哀楽ではない、日常の中にある感動や喜びを表現できる俳優。
はい。今回パーソナルブックを出して、北村匠海くんに撮ってもらったんですけど、彼が写真に合わせて文字を書いてくれたんです。「君は、いつもありのままで はだかんぼだよね」と書いててくれてて。確かに僕は良くも悪くもこの時代に他人からの評価を恐れずに言いたいこと言ってるし、やりたいことやっている。それがそのままお芝居に出ていけばいいかなって。だからほんとに裸のまんま生きて、いろんなことを感じて。で、それが自分のらしさになってくるんだろうな思いながら、自分らしく生きていこうって思っています。だからパッと見た一瞬でも、この人のシーンもっと見たいなって、この人ってこういう風に生きてるんだろうなって、見た人がなんか目が離せないとか、考えちゃう。映画観終わった後に、あいつ一瞬しか出てなかったのによかったなって思う、そんな人になりたいなって思いますね。

そんな佐藤くんが尊敬する役者は?
いまくりますけど、う~ん……これ誰も知らないような役者出すと寒いんだよな。ブラッド・ピットって書いておいてください(笑)。

え〜(笑)じゃあたくさんいるってことか。
たくさんいますね。それこそ小栗旬さんも山田孝之さんもそうですし、菅田将暉さんもそうですし、池松壮亮さんもそうです。リリー・フランキーさんはあの方の人生が出ているなって思います。どういう生き方をしてきたとか、それこそカルチャーの人ってイメージあるからおしゃれなイメージが先行しちゃうけど、でもやってるお芝居は生っぽいというか。リリーさんはすごい独自の存在感ですよね。だから変に笑った感じとか、リリーさん来るとワクワクするし、滝藤賢一さんとかもそうですけどね。

いい人にも悪い人にも見えるという。
そうなんです!面白いですよね。そういう役者さんがすごい好きですね。海外だとジェイク・ギレンホール。どの出演作観てもグーッと来るから。あとはレア・セドゥ。レア・セドゥ大好きなんですよ。彼女の人柄とか女性っていう部分でも好きですけど、芝居がたまんないんですよね。

レア・セドゥの特に好きな作品は?
『アデル、ブルーは熱い色』もうたまんないですよ。ほんとになんかもう笑っちゃいますね、たまんねぇって。ああいう作品っていうか、ああいうお芝居1回できたらもうやめてもいいかなっていうぐらい。

佐藤くんは自分ってどんな性格だなって思いますか?
積乱雲みたいな性格ですよ。めちゃくちゃ明るいと思ったら急に雨降るしみたいな。

雨が降る時もあるんだ!?いつも晴れてそうなのに(笑)。
(笑)積乱雲って見てても面白いじゃないですか、形とか。そんな感じですね。あ、入道雲がある! みたいな。

両極の幅が広そう!
人間って陽と陰があるじゃないですか。最近はその陰の自分を見つけて、そこを頑張らなくなった。もしかしたら前からいたのかもしれないけど、自分の陽に隠れてた陰を見つけて。やっぱり最初は付き合い方がわかんないじゃないですか。あれ? 僕ってこんな嫌な思考回路するっけ。あれ? こういう風に落ち込むんだっけ、とか。でもそういう自分を見つけてから、例えば映画とかで家で1人で泣くシーンとかありますけど、それまでは男が泣かねーだろとか思っていたんです。自分はまだそこまで到達してないんですけど、悲しい詩って悲しいからこそ染みたりするじゃないですか。自分の中の陰を見つけてから、1つの作品のとらえ方が変わったり、楽しみ方が増えたり。ネガティブな部分もそういう風に受け入れてきたから、ほんとにそのまま生きていますね。だからテンション低かったら上げないし、高かったら下げないし、好きな人は好きだし。

その性格は芸能界にあってますか?
あってるんじゃないですかね。もちろんみんながどのくらい思っているかわからないけど、ふとやめようかなって、それこそ雨が降るみたいに思うときあるんですよ。俺何目指してたっけ、って。現場や台本を読んでいる時、仕事に携わってる時はないんですけど、離れた瞬間にいきなり思うことがあるんですよ。あれ、俺やめようかなって。その瞬間は、目まぐるしさを感じているのかな。この性格だから、自分は自分ってどこかで思っているのがすごい楽な気はします。あんまり人と比べないし。

人は人っていうような感覚が強い?
それが一番この世界は強いかもしんないっすね。今売れてる人たちもみんな、実力もそうだけど運も必要だって思っているから。それは自他ともにどうしようもないことだし、波はあるし。だからあんまりテレビを観て嫌になるとか、そういうことはないかな。

人の活躍見て焦るとかっていうこともなく?
今まで1回もなかったですね。例えば菅田将暉さんが20歳の時にこの作品してたとかになると、僕、もう20歳過ぎてるじゃないですか。柳楽優弥さんの『誰も知らない』とか『星になった少年』とか、10代の時にしか出せないものをやってた前を歩いてる先輩たちを見ると、自分の10代をそういう風に残せなかったなとは思うけど。歳を取って芝居って良くなるものだとは信じたいんですけどね。でも10代の時しか出せないものは、もう自分は出せないから。俺の10代でそういう風には残せなかったなとは思います。でもそれはもうそれだし。

確かにそれは焦りというより「ある年齢でしか残せなかったもの」に対しての想いというか。
そう、だから今の25歳ということで人と比べて焦りってのはあんまり感じないですね。いい仕事したいとは思いますよ、もちろん、思っているけど。

言葉ではうまく表現できないけど「あの頃自分はできなかった」というような気持ちって、単純な「勝ち負け」ではなくて、人生に深みを足してくれる感情だったりしますよね。ちなみに、俳優の佐藤寛太が、ここだけはほかの人には負けないぞって思える部分は?
他人を他人と思う能力。ライバル意識持ってどうのこうのって答えて、それが残って面白いのもわかるんですけど。例えば映画を観ていて、この映画を他の俳優がやったら別の作品になるじゃんっていうくらいどうでもいいんですよ。『アベンジャーズ』のキャプテンアメリカをジェイク・ギレンホールがやったら、全然違うキャプテンアメリカになっただろうなっていうぐらい、それはそれ、これはこれっていう感じですね。あとは、自分自身がこの仕事をやっていて、いい時も悪い時も映画がすごく自分の支えになっているから、結局、映画が好きなんです。好きと言っても、僕より詳しい人なんでいくらでもいると思うし、映画をプロ目線で見ているとかそういうことじゃなくて、映画を1つの人生の娯楽として好きだから。それがやっぱり自分に何があってもお芝居したいなって、自分の何かを表現したいなって思う。何があってもやっぱり映画だなって。なんの解決をしてくれる訳でもないんですが(笑)。

移り変わりの早い世界だから「人は人」というブレない気持ちがあるというのは強いですよね。ただ、今の自分の立ち位置を見極めるのって、他の人の活躍と自分を比べたりするじゃない? 自分て今どういう状況なんだろう?って客観的に見るときは、他の人を見るということはある?
あります、あります。今回『NEXT BREAK』ってふざけたタイトルでパーソナルブックを出させてもらったんですけど、それも込みでちょうどいいなって自分も思うんですよ。『NEXT BREAK』って言える俳優、それをギャグにできるちょうどよさがあるし。かといって話題作にも出てなければ、これを見てくださいって力強いストレートな作品にも出てないから、なんかちょうどいいなって思っていて。

芸能界におけるポジションとか、そういった欲はないってことなのかな。
もちろんいい作品に呼ばれたいし、ギャラが上がって生活が豊かになるとか、そういうのは思ったりしますけど。でも、僕は村上虹郎くんの存在が大きいですかね。出ている作品とか、ちょっと読んだりする記事とか、言葉選びとか。いい意味で都会の子って感じがすごくするから、それが自分にないからすごく面白いし、虹郎くんの芝居見てても面白いし。だからやっぱりああいう風に作品を選んで、もちろん虹郎くんもいろんな悩みがあると思いますけど、順当にキャリアを積み上げていってる24歳の虹郎くんを見ると、それこそ隣の芝は青いじゃないけど、いいな村上虹郎って思うんです。けど、うらやましいっていうより役者としていいなが100%、その中でも、いいキャリア積んでるなが50%、映画とかを見る自分としてはそういう作品に出ていくのね、これからどういう風にこの人は芝居見せてくれるんだろうっていうのが50%ですね。だからいつか現場で会うのがすごい楽しみだし、次の作品も毎回すごく気になるし、そういう意味でもすごい注目させてくれるいい俳優さんだなって思いますよ。楽しいです、見てて。

佐藤君はデビューしてもう6、7年。キャリアは順調ですか?
キャリアとして順調かどうかというと、順調ではないと思うんですけど、正直言って。なんですけど、自分のお芝居、例えばドラマが入ってない時期に「あの時の芝居ああすればよかったのか」とか、普段歩いている時にふと気づくことがあって。ああ、こういうマインドで台本読むと自分の読み方と違ったまた新しい感情が得られそうだなっていう発見がいろんなところでいっぱいある。

芝居から離れているときに次へのステップの鍵がある感じですかね。
もっと早くから、お芝居をやるぞ、臨戦態勢で現場に行くぞっていうマインドから、台本を読み解いて何ができるんだろうっていう自分自身を楽にするマインドになれていれば、お芝居で違うものが残せたんじゃないかなとは思いますね。キャリアは、さっきあんまり順調じゃないとは言ったけど、仕事はあるし食えてるから、そこであんまり順調じゃないとは言えないですよね。やっぱり売れてる俳優だけじゃないから、友達が。同い年ぐらいで悩んで頑張っている俳優もたくさんいるし。

見えないところではたくさん俳優を目指してる人がいるし、実らない人もたくさんいますよね。
そういう意味では恵まれてるなと思いますけど、自分の感覚と感性ですかね。俳優になりたいと入ったから、お芝居したいと思って現場行ってたんで、お芝居お芝居してたなっていうのがいっぱいあるから、そういう感覚がちょっと……。歳を重ねたからわかるのかもしれない。あの作品の時にこのマインドがあったら、もっと違うお芝居を残せてたなとかは思いますね。

それを今聞いて、この先がすごく楽しみだなと思いました。
まじですか、嬉しいっす。

佐藤くん、映画がすごく好きですが、どんな役も演れるよって言われたら、どの映画のどの役を演ってみたいですか?
なんだろうな……超面白い!どんな映画でもどんな映画でもいいんですよね?

そう、だから『アデル』の役でもいいですよ(笑)。
そうですよね……ハリーポッターのロン! 誰でも知ってるし。彼のロンはあれがロンじゃないですか。一生彼のロンを超えられないだろうけど、なんかやってみたいんですよね。すごい魅力的じゃないですか、ダサくて、なよっとしてて。で、最後ハーマイオニーとくっつくんかい!嘘だろ、お前がかよみたいな。そういうところも含めてすごい好き。それと自分がもしアメリカ人でチャンスがあったらこの役がやりたかったなっていうのは『ウォールフラワー』の主人公(ローガン・ラーマン)大好きなんです。エズラ・ミラーでもいいかな。あの映画が好きですね。いつまで好きわかんないけど。それこそ彼らの20代のアルバムになってるんじゃないかなって思うから。

今までで心に残ってるアドバイスとかありますか?あの時ちょっと怒られてハッとしたこととか。
僕はここ数年、ドラマの放送時期にそのドラマの自分のお芝居見ちゃうと、いろんなことを狙ったりとかいろんなことを考えちゃいそうで一切観てなかったんですよ、放送中のドラマを。でも最近共演した『駐在刑事』の先輩にそれを話すと「いつまで逃げるの」って言われたんですよ、自分の演ったお芝居から。それが僕の中で結構ハッとして、確かにって。

違う視点をくれるね。
確かになって。反省することもあるし、そこから思うことはごまんとあるよって。自分がやった時の感覚も大事だけど、観ることってもうひとりアドバイスをもらえる人が増えるわけだから、そういう風にするのもいいんじゃないってことを、別の言葉で言ってくれたんですけど。それに気づいて、今出演しているドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』は自分で振り返るという意味でちゃんと自分のお芝居に向き合おうと思って観ています。

どうですか、そういう風にして。
う~ん。やっぱり反省っていうか、正直自分の番がくるとチャンネル変えたくなりますけどね。やだなって。

何が嫌なのかな?
自分が出てくるのが嫌なんすかね。どうしようもなく嫌ですね、見たくないです。

そんなにイケメンなのに(笑)!?
こんなにイケメンなのに!なんでなんですかね(笑)。なんか見えちゃうんですよね、こいつこの一言め緊張してんなとか。どう人が見てるかわからないからあれだけど。自分がやりたかったことと瞬間の微妙な変なバランスで、それがうまくいってないなとかセリフ一言一言に思ったり。あと早口だなお前とか(笑)。しょっちゅう思うんで。

そういう見たくないとか恥ずかしいとか思うのは、演技だからかな。ちなみにこれ持ってきてるんですよ。初のパーソナルブック『NEXT BREAK』!
持ってきてるんかい(笑)! やめてくださいよ。

エディター視点でも面白いです。
面白ですよね、ほんとに。人に愛されて作りました!

愛されているのが伝わってくる!
だから『NEXT BREAK』のまま、この次の写真集、『BREAK』っていう写真集を出すのか。これからの数年にかかってますから。

カメラマンによって、本当に表情が違う。
これ、俺は写真セレクトしてないんですよ。それぞれのカメラマンさんが全部選んでくれた。だから全部違う感じなんじゃないかな。

この本にはそれぞれが感じた万華鏡のような佐藤寛太くんがいるんですね。次の本は『BREAK』ってなるかもしれないですけど(笑)、じゃあ佐藤君にとってのブレイクって具体的にどんな状態なんだろう?
ここ数年間この仕事をやっていて思うのが、毎回この仕事僕が絶対やりたかったって仕事に出会うわけじゃないんですよ。だって食べていくためにも仕事やってるから、それが仕事だし。だから自分の中での葛藤、自分の役についてだったり、演技以外での葛藤なんかがありながら、その現場に行って求められたことに答えるわけじゃないですか。それがここ2、3年あったおかげで、自分の中でいい意味で肩の力が抜けたし、そういう意味で作品にこだわることをしてこなかったんです。スケジュール以外では、いただいた仕事を断らずにやってきたから、そういう意味では監督から出されるオファーに対しての思考の柔軟性とかが、自分的には回り道した気がしたんですけど、回り道の中でいつの間にか何か拾って身に着けているものもあったかなと。

回り道しなければ得られないものもありますよね。
そうなんです。だからブレイクっていうのは、毎回自分が120%この作品にすべてをかけましたって言える作品を自分からも、よそからも持ってきてもらえる状況じゃないかなって。CMにいっぱい出るとか、大河ドラマの主演するとかも、もちろんブレイクですよ、それは!それは目に見えてるブレイクなんですけど、僕にとってはこの作品にすべてをかけましたって言える作品を年にというか、仕事の中で何本できるかっていうのがやっぱブレイクだなって思いますし、そんなこと言うと年上の俳優さんからは、毎回毎回死ぬ気でやれよって怒られるんですけど。でも僕の今の25歳の素直な気持ちとしては、どれだけ自分の仕事に誇りをもって、現場に誇りをもって、敬意をもって臨めてるかっていう段階、状況がブレイクだなって僕は思います。

やっぱり佐藤君は他人の評価より自分の心の豊かさというか、満足度が大切なんですね。
一生自己満の仕事だなって思います。どんな監督に褒められても、別に演技よくなくねって思ったら、この監督嘘ついてるなって思いますもんね。怪しいなって。

その視点は大切かもしれないですね。さっきも言った子供のような素直な心が。
ああ、あれよかったよって言われても嘘やろってどっかで思っちゃいますね。

そういう性格って、ちょっと自分で面倒くさくなったりはしないですか?
僕、自分に飽きたことないですね。小さい時にインターナショナルスクールに入れてくれればとか、ピアノやらせてくれてればとかそういうのはありますけど、今自分の持ってるものに対しての引け目というのはないですね。

佐藤くん休日は何をしてるんですか?
晴れてたら山登ってます。それも最近ハマったんですけど、登山が好きになって。

好きな女の子のタイプもちょっと聞かせてもらってもいいですか?
こんなこと言うとぶってると思われそうなんですけど、最近ドンずばな子がいて。『キャロル』のルーニー・マーラ!

さっき好きだと言っていた『アデル』のレア・セドゥも『キャロル』のルーニー・マーラも偶然にもレズビアンの役ですね。
確かに!なんか僕振り向いてくれなそうな子が大好きなんですよ。

あの映画の中にいる彼女たちって、男性の視点で見たら相手にされないですよね。
はい、全然いいです。友だちでもいい。ずっと彼女が何かを追いかけてて、それの傍らでいられるんだったら、別に僕も他に好きな人作りますよ。ただ、彼女と一緒に人生を歩んでみたいなって思います。

僕も大好きな映画だけど、どんな部分にそこまで惹かれたんですか?
アデルの方は、器用そうでめっちゃ不器用じゃないですか。ルーニー・マーラのキャロルは不器用でピュアじゃないですか。芯の強さが好きなんですよね。

好きに突き進んでいく感じ。
それが超好きで。それが見える人が好きです。不器用で不愛想な人が好きです、たまんないですね、男も女も。ああ、一見興味なさそうで、不愛想だな感じの人が、ほんとは何を考えてどんな映画が好きなんだろうとか。そういうのが気になります。

佐藤くんは自分の気持ちを伝えるのが上手だから、真逆の人に惹かれるのかな。
あ、そうですね。一緒にいる時の雰囲気かな。あと、友だちでもそうなんですけど、一緒に見た映画をいいねっていう観点が合うかとか、笑うポイントが一緒とかそういうのが大事なのかもしれないですね。語り合うことで納得し合うみたいなのは友だちでいいかなって思いますね。そこじゃない自分にないものを持ってる人に、男の人も女の人も惹かれますね。だから友だち変な奴ばっかな気がするもん!

でもすぐ仲良くなっちゃうでしょ。お店の人とか、いろんなところとかでも。
8〜9割外さないんですけど、残りの1〜2割大外ししますけどね(笑)。わかります?

すごくわかる、それ(笑)。
一か八かなところあるから。これ外した!ってありますよね。そこも甘んじて受け入れますね。僕外しちゃったなみたいな、5割5割かもしれないな(笑)。まいっかみたいな、70億人いるし。

その前向きさの秘訣って何なんだろう?
諦めじゃないですか。だって70億人人間いるからいいやって。申し訳ないけどひと目惚れなんて見た目の感想じゃないですか。長年の片思いはまた別ですけど70億人もいるんだからもうちょっといるでしょって。

逆に佐藤くんが興ざめする瞬間てあるんですか?
女子にですか?店員さんとかに「あ、お水」とか言ってると、おいってなりますけど。それは誰でもそうじゃないですか。なんだろうな……部屋が汚くても別にいいしな。

ずっとしゃべってるんでしょ、佐藤くん。でも「お願い、黙って」って言われたら?
黙ります。頑張ります(笑)。黙ることに対しての苦痛はたぶんないから。でも気づいたらしゃべってるんでしょうね。何かしゃべりたいことがあるんですもん、仕方ないですよね。でも、大体友だちとかにも今1回会ったからあと半年は会わなくていいやって言われますけどね。半年に1回で十分みたいです。

(笑)。確かによく喋ってくれて僕も驚いたけど、何だか他の人にはない魅力があります、佐藤くん。無口のクールさとは対極にいるんだけど、すごく一緒にいて気持ちいいというか。エネルギーを感じる。
(笑)ありがとうございます。

じゃあここからは、パッと思いつく感じで聞きたいんですけど、まずは自分の顔で好きなところ。
自分の顔? 全部ですね、全部好き!

ははは(笑)さすが!
というよりも、別に何も感じない、顔に対して。僕、正直言ってこの顔で25年生きてるから、別に何とも思わないんですよね。イケメンだねって言われたら、はいイケメンですって言ってますけど。笑っている時が楽しそうだな僕、これがいいって思いますね。いい笑顔だって思います。

じゃあ自分の体のパーツで好きなところは?
脚ですね。太ももが隔世遺伝でめちゃめちゃ筋肉あるんですよ。高校の体育の先生が大学生の時に、大学の先生に立ち幅跳びで3m跳べたら体育の単位をやると言われたらしいんですけど、陸上部でもない僕が高2の夏に3m跳んだんですよ!それで家に帰って親に「立ち幅跳びで3m跳んだんだけど凄いらしいしいんだよ」って話したら、実はひいひいじいちゃんが陸上選手だったよって教えられて。隔世遺伝か、ありがとう!ひいじいちゃんって。

じゃあ答えは、ひいひいじいちゃん譲りの太もも!
佐藤くんは寂しくなったらどうします?

すぐ人に連絡します。すぐ電話します!電話する、会いに行く、酒を飲む、映画を観る。あと最近、ボイスチャットでゲームできるんですよ。ゲームしてるから、寂しいって思う頻度が昔の人に比べて、なんでも会えるし連絡も取れるから減ってる気がする。でも、それは心の教育上よくないなって思ったりもするんですけど。

寂しい時間も大切ですよね。
寂しいっていうか、最近物足りないなって感じてる時こそ、1人で旅しますね。1人で山登ったりします。だから、連絡するか1人でどっか行くかのどっちかですね。そしたら晴れるから、絶対。

そこで気持ちをごまかさないことで、演技にも役立ちそう。
何でもかんでもインスタントに、手軽になったらもったいないですよね。

今アルバイトするなら、どんなアルバイトしてみたい?
いつでもやりたいんですけど、映画館のチケットのもぎり。それか自然カメラマンのアシスタント。この景色どうやって撮るんだろう、っていうところにちょっと魅力を覚えて。一緒に行って、ここ撮る?みたいな。写真見て、ここ抜くんかいみたいな。

静かに!って言われちゃうかもしれないけど(笑)。
確かに(笑)。そこだけ我慢していただいて。

自分を色に例えると何色?
今日は、オレンジじゃないですか。でも日によって変わるんで。

今日なんでオレンジ?
今日明るいですよね、僕。

じゃあ好きな食べ物、ベタですが。
白ご飯。スンドゥブ。スンドゥブ好きっす。あ、カレー。いや、白ご飯、白ご飯にしよう!

(笑)じゃあ、嫌いな食べ物。
ないです。おいしくないって感情があんまりわかんないです。

1人で食べても普通においしい?
おっ、意外にうめーとか言ってますよ、家で。

今、自分にプレゼントするなら、何プレゼントしたい?
ヘリ!ヘリコプター。

ヘリコプターでどこ行きますか?
どこでも行けますよね。楽しいですよね。

3ヶ月お休みができました、何をしたいですか?
ヨーロッパを徒歩で回りたいです、3ヶ月もしあったら。

やれるといいですね。その性格だったらほんとに世界中、気づいたら世界中が友だちでしたみたいな。
いってるかもしれないですよね。本当は、1年に1ヶ月とかずっと先が入らないことがあったから行ってたんですよね、アメリカとか。ぎりぎり英語話せるから、向こうでちょっと困るくらいな英語能力なんで。だから向こうで出会って友だちになったりとか。

最後に、10年後はどんな佐藤寛太になっていますか?
そうですね、まず生きてたらいいかなと思います、シンプルに。あとは、家族がいてほしい気もします。今、自分の過去を振り返って、あの時の芝居やり直したいなとか小さいこともありますけど、別にまた20代に戻ってこうしたいとは思わないから、10年後もそう思っている自分であって欲しいですね。

変わらず?
そういう意味では、変わらず。元気に、その時の自分にああだこうだ愚痴言ってやっててほしいですね。

映画とかを主演でドカンと出たいとか、そういうことでもなく?
思ったことないんですよね。別に2番手でも3番手でも。もちろん、出番があると嬉しいですけど、だって出番がないと何していいかわかんないから。出番ない時の方が気を張っちゃうじゃないですか。あと台本読んでも想像つかないし、人柄が。そっちの方が難しい。10年後もまだ俳優で食べていければいいなって感じですね。これが志が低いとかじゃないですよ。そして今年スキーとかスノボとかもやってみてるので、今やってる趣味を極めているとか!

アクティブですね。
そうなんですよ。だから10年後も今動いてやってる趣味が続いててほしいし、1個くらい楽器弾けるようになっていてほしいですね。今は、弾く気ないんですけど。

(笑)ずっと好奇心旺盛なのは間違いないね。今日はありがとうございました。ずっと話していたくなるくらい楽しかったです!
ありがとうございました!

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