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VOGUE GIRL with BOY FRIEND
Guest:松下洸平

フレッシュな才能とルックスで注目を集める、旬な男の子の素顔にせまる連載。レトロポップなインテリアで国内外のファッショニスタが足繁く通う新宿の「Café & Bar CHAOS」を舞台に、VOGUE GIRL副編集長とゲストが本音のボーイズトーク。第35回は、NHKの朝ドラの出演を経てブレイク!繊細で端正な佇まいが印象的な松下洸平くんが登場。

今日はよろしくお願いします。ずっとオファーしていてやっとお会いできました(笑)
そうなんですか!ありがとうございます(笑)。

今は33歳?
はい、そうです。

ここ1、2年の活躍と注目度はまさに「着実」。街で声かけられたりとか、自分を取り巻く環境の変化って肌で感じたりします?
声かけてくださる機会は増えましたね。

どうです、その感覚?
嬉しいですね。逆に変な恰好して外出歩けないなぁっていう(笑)。

(笑)有名人としての自覚が出てきている。
街で声かけられたりすることが、こう、ある種のステータスではないですけど、みんなに知ってもらえたらいいなぁなんて思いながらこの仕事を続けていたところはありましたね。でも、実際にそういう立場になってみると、それはそれでやっぱり大変なこともあるんだなっていうのは、ここ一年ぐらいは身に染みて感じる部分もあります。本当に、ちょっとコンビニへ行くのでも、以前はきったない恰好してたんですけど、それじゃダメだなとか思いますね(笑)。

確かに。どこでどう見られているかわからない(笑)。
それこそ20代前半の頃には、舞台でご一緒した先輩たちと飲みに行ったりとかして、その先輩たちは本当に有名な人たちで。店を出るときに写真撮ってくださいって言われるんですけど、僕には「ちょっとお兄ちゃん、カメラ撮って」みたいな。はぁ…僕も撮られる側にまわりたいなぁなんて思ったりしていたので、この変化は嬉しい。

グッと来るなぁ!そのエピソード。
その反面、だからこそ大変なんだ。という両方を感じています。

俳優・松下洸平の転機になったのは?
大きく変わったのは、やっぱり去年に放映されたNHKの朝ドラの『スカーレット』という作品が大きな転機だったかなとは思います。

やっぱりNHKの朝ドラの力ってすごい。
そうですね!すごかったですね。自分でも本当に役柄の認知度の高さに、逆に僕がそれに追いつくのに必死だった感じはありました。

俳優としての活動はもう10年目くらい。改めて出演作をチェックすると、すごくいろんな作品に出演していることに驚きました。この10年間の自分のキャリアを振り返ってみると順調だったなっていう感じですか?それとも長い下積み時代のような感覚?
あんまり長かったっていう感覚はないんですよね。もちろん、たしかに舞台をずっとやってきたときも、心のどこかではそれこそ朝ドラに出て、人気者になって…みたいな目標に向かって追っかけている10年ではありました。そういう意味ではたくさん体力を使ったなと思います。でもその10年が、何だろう…ずっと辛かったわけではなくて、楽しかったですね。僕は作品にも出会いに本当に恵まれてきたので、だからあの10年がなければ今の僕もないですし、すごくこう、今でも尊い時間だったなって思いますね。

ここ最近も話題のTVのドラマにも立て続けに出演していますよね。今は『知ってるワイフ』。時代をタイムスリップするという日常とファンタジーのバランスが絶妙なドラマですが、松下さんの役、このドラマの魅力はどんなところですか?
自分の周りにいる人のことを大切にしなければいけないな、っていうことを改めて気づかせてくれる物語だなと。そばにいる存在を当たり前のように思ってしまうけれど、実はその人と一緒にいる時間は特別なものなんだっていうことを、この作品を見ている人に改めて感じてもらえるような作品なんじゃないかなと思いますね。タイムスリップして自分の過去を変えたことで、自分の愚かさに気づいていく剣崎元春(大倉忠義)という役を通して、自分の奥さんのこともうちょっと大事にしようとか。

近すぎると逆に見逃してしまうこと、日常で埋もれちゃう感情ってありますよね。
本当に些細なことだと思うんですけど、日々感謝したりとか、当たり前のようにかけられるひと言を、「おはよう」とか「おやすみ」とか「いってきます」とか「ただいま」とか、ちゃんと言わなきゃなって思えるような、そういう当たり前のことに気づかせてくれる作品じゃないかなと思います。

松下くんにとって、ドラマの撮影の楽しさとは?
台本を見るだけでは分からない、きっとこの人はこういう風に言うんだろうなと思いながら台詞を覚えていたことが、カメラ回った瞬間に、全然違う目をして、全然違う言い方をしてきたりすることで、自分もそこで反射神経を試される。その一喜一憂できるところがテレビドラマの面白いところなんだなと思うんですよね。そういう瞬間に出合えたときに、逆に自分も思ってもみなかったような顔をしてしまったりとか。そういう自分に出会えるのがテレビの面白いところ、お芝居全般に言えることですが。

予想してない楽しさがあるってことなんですかね、その瞬間に。
そうですね。なかなか常にめぐり逢える瞬間ではないですけど。

それにはやっぱり、ある程度自分のなかで準備が必要ってことなんですかね?
もしかしたら、そういう瞬間って準備し過ぎてないときの方が出合えるのかもしれない、あれこれ考えずにお芝居しているときの方が。自分でも出そうと思って出せる力ではない気がするんですよね、そういうのって。

無になる感じ?
はい。身を委ねるような感じでその人に向き合うと、その人自身も思ってもみなかったような表情したりとか、それを受けて。逆にこういう顔をしてやろうなんて思っていたりすると、表情が凝り固まってしまう。そこはあえて裸で突っ込むみたいな、そんな瞬間の方がそういう奇跡は起きるのかなって思います。

演技も相手ありきですもんですね。ドラマの撮影は拘束時間も長いと思うんですが、どうリフレッシュしているんですか?
家に帰ってお風呂入ったりするとそれだけでリセットになってるのかな。僕はそんなにオンオフを使い分けているわけではないんですが、仕事の現場はスイッチ一個入った状態ではあるので。そのために、日々家の中はわりと過ごしやすい環境に整えておいたりしています。家に帰って玄関開けた瞬間からちょっとリセットになったりするんで、そういうところで心がけていたりとかしてます。

家にいる時間が好き?
好きですね。こういうご時世だというのもありますけど。あとは誰かと話すことがリフレッシュにはすごく大切ですよね。実はこうやって今インタビューさせていただきながら、僕は頭の中で自分の日頃感じてること整理整頓してる。もしかしたらこれもある種のリセットだったり、リフレッシュだったりするんで。僕すっごいしゃべっちゃうんですよね。長いんですよ(笑)。

僕も(笑)。話すことはとても大切ですよね。
僕はすごい好きですね。

『ぐるナイ』の名物コーナー「ゴチになります」のメンバーとして中条あやみさんとともに発表された時は驚きました。ちょっと意外な2人だけど面白そう!と。オファーがあってすぐ引き受けたんですか?
いやいやもう、すぐには答えは出せずに悩みましたね。まず自分で務まるのか、僕でいいのかどうかっていうところで足踏みしたのと、やっぱり俳優がバラエティーでどれだけ力を出せるのかっていう。あと、俳優は演じる役を見てもらいたいので、パーソナルな部分はあまりオープンにしない方がいいんじゃないか?というようなことで悩みました。あとはでもそれ以上に好奇心ですよね。この経験を経て自分はどうなるんだろう?っていうところの好奇心と、あとは自分に対しての期待。そう考えていくと、僕でいいんだったら全力でやらせてもらいたいなっていう風に思ったんです。他にもたくさんの人からアドバイスいただいたり背中を押してもらって、やらせていただくことになりました。

楽しいですか?
(笑)。これがね~楽しいんですよね。初めて収録に参加したときに、千鳥のノブさんが「部活みたいな感じで楽しいよ」っておっしゃってくださって。正直参加前は色々不安もあったんですが、思い切って参加したら、楽しまないともったいない場所だなって思ったんですよ。

まさに飛び込んでいく感覚で。
全力で楽しむ。これが正解だと思うし、実際その意気込みで収録に参加すると、たしかに楽しい。みんなと美味しいご飯食べながらわいわい何かをやるっていう。その瞬間自分は俳優だからどうしよう、とかはどこかにいってるというか。人間として、人生一回きりなんで、そう思うとすごく楽しい、明るい、良い時間ですね。

見てる方にも伝わりますよね、楽しそうだなって。実力と共に有名になって良かったなと感じる部分ってありますか?単純に売れっ子になったぜ!ということじゃなくて、自分のやりたいことがやりやすい環境になったのかなと思ったりして。意見が通しやすくなったとか。
難しいなぁ…うーん、より慎重になったかもしれない。今までは面白ければ演れていたんですよ。それがこうやって色んな人が知ってくれると、違う責任感がともなってきて。たしかに以前はいただけなかった仕事のオファーがきたり、こうやって取材させてもらったりとか、一年前だったら僕にとってはあり得ないことなんですけど、一つ一つの仕事にものすごい慎重になりましたね。だから自由度が増した感覚はあんまりないかなぁ。むしろもっとシビアになった。

責任をより強く感じる?
そっちの方が大きいかもしれないですね。

表裏一体ですもんね、自由と責任って。
僕の目標というか、理想はもっともっと実は先にあって、まだまだ自由になんでもやれるっていう環境にはまだいないかなぁ。

「もっと先にあるもの」ってなんですか?
好きなときに自分の好きな絵を描いて、映画をやって、自分の表現したいことだけをやるっていう。なかなかそこにはいけないし、もしかしたら一生無理かななんて思ったりはするんですけど。

表現者としては目指し続けるところ。
そうですね。

ミュージシャンとしても再始動しましたよね。
今、ツアー中です。

松下くんはまずミュージシャンとして活動して、その後に俳優に転身し今に至るだと思うんですけど、そのころと、今ミュージシャンとして活動することって何か違いがあったりしますか?
たしかにそこは自由度が増したかもしれないですね。音楽でデビューしたときは、自分がミュージシャンであるっていう一個前の段階というか。自分はどういう音楽がやりたいんだろうとか、歌いたいことはたしかなんだけど、どういう歌を歌いたいのかとか、まだ中身がしっかり詰まってないなかでデビューしてしまったので、すごく苦労したんです。でもこの10年間で僕も色々と経験させてもらって、ビジョンは今すごく明確になっている。そのビジョンに向けて音楽活動ができている。それを事務所のスタッフや音楽まわりのスタッフがすごく理解してくれているので、そこに関しては自由度が増して楽しくやれてる感じがしますね。

音楽活動を再開したことを知って、松下さんすごいかっこいいなと思ったんです。ちょっと大袈裟だけど、若き日の夢を自分の力でもう一度生きようとした感じがして。
どこか捨てきれない部分はあったんですよね、ミュージシャンとしての自分って。耕している最中に終わってしまったので、昔あった畑をもう一度土から掘り返して種を植え直してる感じ。すごくワクワクしますね。どんな花が咲くんだろうっていう。

自分の歌にあわせて絵を描きながら歌うっていうスタイルも引き続き?
それはもうやらないです(笑)。当時、シンガーとしてデビューするにはあまりにもフックがなさすぎたんですよ。時代的にもCDが売れなくなってきた頃だったりとかして「歌が歌えるだけの男の子」ってだけでは世の中が引っかからない、僕の場合はインディーズ期間もなかったですし。そうしたら当時のレーベルの人に「君は絵も描けて歌も歌えるんだから一緒にやっちゃえばいいじゃん」と提案されて。僕も自信がまだなかったので「はい」ってやったら、やりだしたらめちゃくちゃ大変で(笑)。これは続かない!って、結構露頭に迷ってた時期が一年ぐらいあったんですよね。

なるほど、今回は歌一本でシンプルに届けるって感じですね。楽しみにしてます。
ありがとうございます!

さらに舞台にも出演すると聞きました。しかも『カメレオンズ・リップ』!04年に堤真一さんと深津絵里さんらのキャストで大きな話題となった作品ですよね。
この戯曲を書いたケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)さんが2004年に初めてシアターコクーンで公演した時の作品なんですね。なのでKERAさんがシアターコクーンでやりたかったこと全部のせみたいな舞台なんですよ。ナンセンスであり、コメディであり、出演者も装置もものすごい豪華でした。

それを17年の時を経て、キャストを変え、コクーンに比べると半分ぐらいのキャパのシアタークリエでどうやって表現するんだろうと今すごくワクワクしてます。複雑な作品ですし、普段使わない脳みそを使わなきゃいけないし、この作品を経験して自分がどうなるのかすごく気になってます、自分自身に。

急な予定変更とか予想外の出来事は臨機応変に対応できちゃうほうですか?
わりと常に俯瞰で見ているもう一人の自分がいるので、なにか予想外のことが起きたとき、もう一人の自分を頼って冷静に判断することが多いですね。むしろ楽しいです、そっちの方が。予定調和ばっかりじゃないし、この仕事してたら尚更。

松下くん、こう話していても情熱的なところと冷静なところが共存してますよね。では俳優、ミュージシャンとして松下洸平さんの自分自身でみた魅力ってどんなところですか?
えっ!難しいなぁ(笑)。

ここは他の人には負けないぞ、でも。ご自身で分析してみて、松下くんのどんなところに皆が魅力を感じているんでしょう?
質問から少しずれてしまうんですが、全方位でいたいな、とは思います。年齢や性別といったものを超越して、色んな人にものを届けられる人間でいたいとは心がけているかなぁ。あの…そういう人はきっと魅力が一つではない気がしていて。もちろん、仕事に対しても人に対しても誠実でありたいんですけど、それをどこかで裏切りたい、っていう変な自分もいたりとか。良い意味でですよ。こうであってほしいって思う部分を、僕はわりとコロッとひっくり返したりできる性格なんですよね。

皆さんにはそれを楽しんでもらえたら最高だなと思っていて。単純な裏表だけじゃなくて、なんかこう…切っても切っても、顔が出てくる金太郎飴みたいに。あれって、作り手によっては切っていくうちに歪んだ顔が出てきたり、綺麗な顔が出てきたり、切っても切っても色んな顔が出てくる。そこを目指したいなと思っています。本当の松下洸平って何なんだろう?っていう。

どこか掴みどころのない存在感…確かにそういう雰囲気はありますよね。
ここが魅力ですってなかなか僕の口から言えないですけど(笑)、そういう人間でいたいなと思います。

そうあり続けるには、どうすればいいんですかね?
常に壊し続けることが大事なのかなと思います。今ある自分を壊しながら進んでいくっていう。それはある種、現状に妥協せず甘んじないっていうことだとは思うんですけど。ものづくりとはそういうことだと僕は思います。

今の自分に執着しない、もっと新しい自分。それがいつしか俳優としての深みにつながっていったらいいな…この人平気で壊すな!っていう面白さが、さっきまでニコニコしてたのにものすっごい嫌な顔するじゃんっていう、ニコニコした顔を壊せる人でいたい。

そういった意味でも、松下くんのように俳優や歌手、バラエティなど、いろんなフィールドで活動をすることは自分を壊しやすい、今に囚われない感覚を持ちやすいかもしれないですね。ただ、そのためには、それぞれをこなす器用さが必要になってくるわけですが、逆に「器用貧乏」のような感覚に陥ってしまうことはないですか?
自分のことを器用とは全然思っていなんです。むしろ、ものすごく不器用な方だと。ただただ好きなことが多かっただけで、一つ一つのスキルが自分の満足いくスキルかどうかっていうと全然そんなことはなくて。音楽やったり芝居やったり絵描いたり。器用貧乏って言われないように、逆にそれが僕の戒めであるような感じがします。何をやっても上手だね、と思われたいわけじゃないんですけど、やってる僕としては、自分が納得できるものを作りたいんです。なので、器用貧乏にならないように一個一個のものづくりを丁寧に作っていけたらなと思っています。本当に輝いている人って、それができてると思うんですよね。

好きなことが多いって、シンプルにいいことですよね。人として幸せだなって。
恵まれましたね、好奇心に関しては。

松下くんが目指すものとか、憧れている人って?
誰だろう…この人!というのはないんですけど、ものすごく柔軟な人、柔らかい人に憧れます。

松下くん、十分に柔らかそうですが。
一見はそう見えるかもですが(笑)、そうでもないです。実はものすごく堅物というか、ちょっと難しく考え過ぎてしまうところがあって。でも最終的には「まぁ、なんとかなるでしょ」っていうような柔軟な感じ。自分で自分の背中押すんですけど、そこに至るまでにわりと結構時間がかかっちゃうんですよ。

きっとすごく考えちゃう、考え抜くんですよね。
なので、風のように、穏やかな波に乗りながら、ふわぁっと仕事してしっかり結果出す人に憧れます。

いますよねぇ、そういう軽やかな人。
あぁいう人に憧れるなぁと。だからそういう人に相談したりすると、まぁいいんじゃない?みたいな。僕があんだけ考えて、だめだ、これ一人で考えても答えが出ない。ちょっと話そうと思って役者の友達とかに相談したら「いや、何を悩んでるのか分からない、全然いいんじゃない?やればいいんじゃない?」あ、解決しちゃった!みたいな(笑)。

挫けそうなときはどう乗り越えてきたんですか?
たくさんサポートしてくれた人がいるので、その人たちのお陰かなとは思いますけど…あとはなんか、自分を信じちゃうんですよね。

それが一番強い!
もうだめだ、向いてない、この仕事やめよう、この作品終わったらやめる、って思ったことは何度もあるんですけど、終わった瞬間に、もう一作品だけやってみるかなって。なんか役者をやりますって決めたときの自分を捨てきれないというか、役者やってめちゃくちゃ有名になりますって言った自分をずっと信じちゃっていたんですよね。あの時の自分を信じてきた。

「あの時の自分を信じちゃった」。グッとくるなぁ!
そういう崖っぷちでギリギリ落ちる一歩手前までいっても、なんか辞められなかった。もしかしたら、ここで辞めずにもう一本やったらなんかあるかもしれない!みたいな。信じちゃうんですよね。

今までもらったアドバイスで心に残っているものは?
アドバイスというか、かっこいいな!と思ったのは竹中直人さん。7、8年前くらいの芝居初めて間もない頃に一緒に舞台やらせていただいたんです。竹中さん、すっごいおしゃれなんですよね。いつも全身ハイブランドを着て、稽古場に来て、本番中もいつもおしゃれでした。そんな竹中さんと一緒に飲んだりとかしながら、芝居の話とかして。でも、見えないんですよ。「芝居っていいよね、役者っていいよね」みたいなこと一切おっしゃらないんです。

掴みどこがないんですね、飄々とされている印象。
で、一回飲みの席でちょっと正直に聞いてみようと思って、竹中さん、なんで芝居やり続けられるんですか?って聞いたんです。そうしたら「服買うためかな」っておっしゃって(笑)。きっと冗談なんですけど、なんかその時、あ、続ける理由はなんだっていいんだ!って気づいた。それこそ辞めたいな、辞めた方がいんじゃないかな、向いてないんじゃないかなって思ったりするときもあった中での竹中さんの、その「服買うために芝居やってるんだよね」っていう言葉に、そうか、そこは自由なんだ、続ける理由は自分で決めていいんだって。凝り固まっていた自分の悩みがちょっとほぐれたような気がしてすごい印象的でしたね。

しかも軽やかな返し。逆に若い世代にアドバイスをするとしたら?松下くんに憧れて俳優や歌手を目指す、という人も増えてきますよね。
誰かになろうとするなって言います。絶対そうなんです。僕も〇〇みたいになりたいって思って何回も失敗してきたんで(笑)。

そこは早くに気が付くのが大切なのかも!
わりと早い方がいいかな(笑)。

誰かになろうとせずに、どうあるべきなんですかね?
自分です、本当に。信じるのは自分だと思う。信じる価値のある自分でいてほしいなとは思います。僕は無計画に夢を見たタチなので、その無計画な夢に何度救われたか分からない。

「無計画な夢」っていうのもまた良い。
きっと皆さんそうだと思うんですよ。俳優になりたいと思ったら、誰しもがドラマで主演やりたい、とかそういう叶う確証のない夢を抱くじゃないですか。いつかそれに救われるときがきっとくるはず。

自分自身が。
はい。

付き合いのある俳優仲間はいますか?演技について話したりするような。
よくお世話になっているのは、先輩だと鈴木亮平さん。あとは、悩んだときに相談したり電話したりするのはムロツヨシさん。同世代だと、そうだなぁ…それこそ軽やかに僕の悩みを解決してくれるのは、中村倫也さんですね。彼も風のように、ずるい男なんで(笑)。

中村さんもこの連載に出てくださったんですけど、柔らかで軽やかでしたね〜。
あれずるいですよね~(笑)。

はぐらかされているかと思えばグッと確信をつくような…不思議な存在感でした。ちなみに松下くんは、どんな恋愛観を持っているんですか?
恋愛観…恋愛観とは?

タイプの女性ということではなくて、どういう恋愛関係を築きたいかな、と。
理想ってことですか?

そうですね。
うーん…一番は一緒にいて苦じゃない人…って今言おうとしたんですけど、そんなのあり得ないですよね(笑)。

(笑)確かに。
ちょっと綺麗ごと過ぎました。良くも悪くも僕のこと理解してくれる人かなぁ。なかなかこういう仕事って、理解するのが難しいとは思うんですけど。

松下くんも相手のことを理解したいと?
はい。

どう理解を深めるんですか?話し合う?なんとなくフィーリングで?
フィーリングで伝わらないことに関しては、きちんと話し合うと思いますね。

ちゃんと向き合うんですね。
はい。変な言い方かもしれないですけど、お互いがお互いのファンであることがすごい大事だなと思います。あ!これにします(笑)。なんか、理解者であるというのは、パートナーに求めるにはちょっと荷が重いと思うんですよ。そうじゃない瞬間だってあるわけだから。そうじゃなくなった瞬間に嫌いになっちゃうよりは、何よりも僕のファンでいてほしいし、僕も相手のファンでいたいなって。これは相手がどういう仕事していても一緒だと思うんですよ。一般の人だろうが、特殊な仕事してる人だろうが、その人の一番のファンでいたいなって。それはなんかこう、その人本来にプラスして自分のやっていることをリスペクトしている感じがあるし。

お互いにファンである、良いですね。
結構大事かもしれない。

ちょっとここからは軽めの質問を。出ていただく皆さんにお聞きしているんですけど、
自分の顔で好きなところは?パッと思いついた感じで教えていただければ。

顔の好きなところ…ほくろ。

どこのほくろですか?
(顔を指しながら)僕ね、ここに2つあるんですよ。ちょんちょんって。これ気に入ってます(笑)。

褒められますか、そのほくろ?
あんまり褒められないです(笑)。

(笑)。では自分の身体で好きなところ?
これ伝わるかな。ここ!なんて言えばいいんですかね…手の甲?

甲の小指の下ぐらいの?
僕のここ、超美味しいんですよ!

美味しい(笑)?
あんまり人に言うと引かれるので言わないですけど、自分で噛んだりしちゃいます(笑)。

なるほどね(笑)。
なるほどねって(笑)。僕のここを焼き鳥とかにしたらめっちゃ美味しいと思います。

やわらかさとか?
やわらかさと太さと弾力です。たまに共演する俳優とかにちょっと手貸してって言って、ここ(手羽)選手権するんですけど、僕ぶっちぎり一位ですからね。

ははは(笑)。面白い!しかもインタビュー終盤で松下くんの新しい一面がでてきた(笑)。
すいません、はい、次(笑)!

好きな色。
青。

青が好きな理由は?
晴れが好きだからです。

好きな食べ物。
イカ。イカ刺しが好きですね。イカ飯もこの間自分で作りましたよ。

好きな言葉。
好きこそものの上手なれ。

好きな季節。
秋。

なぜ秋?
ちょっとセンチメンタル癖があるので、物思いにふけるには良い季節かなって思います。夏の暑い感じを、いい具合にクールダウンさせてくれて、色んなことがリセットされて、考えてることがクリアになる季節。

最高の一日のオフの過ごし方は?
わりと夜中まで起きて映画観て、そのまま昼の2時ぐらいまで寝て、起きて。部屋を掃除して、ずーっとYouTube見ていたいです。

ちなみに最近のお気に入りの映画は?
最近だと『ミッドナイトスワン』がすごく面白かったです。

ずっとYouTube見て、ご飯は自炊?
作ります。僕は基本家にいるときはほぼ自炊なんで。

何の料理にしますか?今だったら、YouTube見て。
山盛り唐揚げ作って、ハイボール飲みながら。最高ですね。

最高!寂しくなったときどうします?
わりとその寂しさにそのまま浸かっちゃうかもしれませんね。無理にその寂しさを何かで紛らわそうとしたとき、この何かって意外と危険なんですよね。わりと寂しいときは寂しいままかも。

気持ちにちゃんと向き合う。
その寂しさに浸っているときに意外とピアノとか弾いてるといい曲だなって思う瞬間があったりとか、いい曲が書けたりとかするので野放しです。何かで埋めようとはしない。逆にその寂しさを使ってなにか創作に活かしたりしてる感じですね。

今自分にプレゼントするとしたら?
特にないかなぁ。物欲があんまりないんですよね。

なさそうですね。
別に今あるものでいいんですけど。なんでしょう、プレゼント…1週間オフ。

時間のプレゼント。一週間あったら何したいですか?
ノーコロナで考えてよければ、1週間暖かい国に行きたい。

海辺ですかね?
海辺でのんびりしたい!それ最高すぎる。

最後の質問です。10年後の松下さんはどんな松下洸平になっていたいですか?
もっともっと自由な43歳になっていてほしいなと思います。ものづくりに関しても、自分の表現にしても、日々の生活にしても。自由度の高い43歳になっていてほしいな。そのための今かなと。

40代はさらにいい色気が漂っていそう。
そうなっていることを期待して頑張らなければ!

楽しみにしています。今日はいろんな話がきけて楽しかったです。ありがとうございました!
ありがとうございました!

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PHOTO & VIDEO:MASAMI SANO @ KIKI INC.
HAIR & MAKE-UP: YASUSHI MIYATA @THYMON Inc.
STYLIST:RIKU OSHIMA
COOPERATION:CAFE & BAR CHAOS
EDITORS:GEN ARAI, LISA
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