ロンドン留学やサロン勤務の経験を持つ、ヘア&メイクアップアーティストのKATOさん。モードでエッジのきいたクリエーションに定評のあるKATOさんには、「新しいコスメチェックが好き」という一面も。そんな彼のお仕事道具は、どんなラインナップなのか……。今回は、「テクスチャーの組み合わせを考えながらメイクする」というKATOさんに、質感別にお気に入りのアイテムをピックアップしてもらいました。それぞれのテクスチャーの持ち味を生かし、色だけではなく質感でも遊ぶところはプロならでは。例えば、「リップがマットで目もとはグロッシー」といった具合に、春に向けて質感ミックスをマスターしたくなりそうです。
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ソフトな発色の軽やかマットがいまの気分。
リップはマット系が好きで、よく使っている気がします。オーバーリップにすることも多く、リップライナーは必需品。描き心地がなめらかなナーズは特にお気に入りで、唇全体に塗ってこれだけでマットリップに仕上げることも。素の唇の色が上唇と下唇で違っている場合、色を揃えるベースとして使ったりもしています。同じくナーズの「エアーマット リップカラー」は、ふわっとソフトな色づき方が絶品! マットなのに厚ぼったくならず、薄くヴェールがかかったような仕上がりに。ピンクベージュの00031はアイメイクに色をきかせたとき、リップで抜けを出すのにぴったりのカラーです。M・A・Cの「パウダー キス リップスティック」もソフトマットな質感。ヴィヴィッドな赤でも強くなりすぎず、この春、活躍しそうな色のひとつです。マット系のアイカラーで出番が多いのは、SHISEIDOのクリームカラー。マットだけど色づきがソフトで、ブルーやイエローなどのポップな色も肌なじみがいい。ふんわり色を感じさせたいときに、手にとるアイテムです。チークはパール入りだとツヤ感が人工的に見えることがあるので、あまり手を加えた感じにしたくないときはマットタイプを使います。ローラ メルシエのチークがすごく好きで、中でもヌードカラーの04は一番のお気に入り。素肌の延長みたいな感じで自然に色を足すことができ、シェーディングっぽくも使える便利なカラーです。
■ローラ メルシエ ブラッシュ カラー インフュージョン 04
■SHISEIDO ペーパーライト クリーム アイカラー BL706、YE303、GR705(生産終了)
■ナーズ エアーマット リップカラー 00031
■ナーズ プレシジョンリップライナー 9097
■M・A・C パウダー キス リップスティック ラスティング パッション -
コンサバな色にも遊びを感じるメタリック&グリッター系。
パールやラメをふんだんに含んだキラキラ系アイテムは、使う場所を1カ所にしぼって際立たせるのがいいと思います。イヴ・サンローランのゴールドマスカラは、まつ毛の先にピンポイントで。伏せ目にしたとき、ゴールドのきらめきがすごくキレイ! 黒マスカラを塗った上からちょこんとのせたり、素のまつ毛の先にこれだけを塗るのも抜けがあって可愛いです。バイレードのメタリックなマルチスティックは、おもに目もとに使用。まぶたに直塗りして指でぼかすだけで、いい感じのグラデーションに仕上がります。ベースとラメが同系色だからまとまりがよく、密着性が高くてヨレにくいところも優秀です。単色使いはもちろん、他の色にも重ねやすいのがアディクションのリキッドカラー。ホログラフィックなラメやパールが高配合されていて、どの角度から見ても偏光感が美しい! ブラウンベースだけど遊びがあって、コンサバにならないところもポイントです。同じく偏光系のBECCAのグロスは青みピンクのリップに重ねたり、単品で仕上げることも。偏光具合がかなりインパクトありなので、メイク全体のアクセントになってくれます。
■イヴ・サンローラン・ボーテ マスカラ ヴィニルクチュール 8(販売終了)
■バイレード カラー スティック Sauce
■BECCA Liquid Crystal Lip Topper Glow Gloss Amethyst×Geode
■アディクション ザ リキッド アイシャドウ ウルトラスパークル 004 -
みずみずしいツヤ感がフレッシュな印象を醸し出すグロッシー系。
テクスチャーが柔らかいグロッシー系はどうしてもヨレやすいため、目の際や唇の輪郭にはあまり塗らないようにしています。M・A・Cの透明なリップグロスはリップカラーを塗ったあとのツヤ足しや、まぶたを艶やかにするのに使用。同じくM・A・Cの目もと用グロスはパール入りで、よりツヤ感が際立ちます。テクスチャーが少し固めなので、リップグロスよりはヨレにくい。この2品を混ぜて、ツヤ感や固さを調節することもあります。M・A・Cのアイグロスに色をつけた感じなのが、アディクションのティントタイプのアイシャドウ。見た目より発色がシアーで、色が沈まないのがいい。上まぶた全体に広めに塗って、色とツヤ両方を楽しむのがおすすめです。そして、リップを控えめ&大人っぽく仕上げたいときに使うのが、アンプリチュードのグロス。ラメ入りだけど粒子が細かくて、ベースと同系色だからギラギラすることもなく、上品なツヤをたたえたふっくらリッチな唇に。お気に入りは、ピンクベージュの01。リップペンシルで輪郭を整えたあと、これ単品でヌーディに仕上げることが多いです。
■アディクション ザ アイシャドウ ティント 001T、002T
■M・A・C リップガラス クリア
■M・A・C スタジオ アイ グロス パール バーニッシュ
■アンプリチュード コンスピキュアス リップグロス 01