ニューヨークに渡って現地のショーやストリートファッション誌などで研鑽を積み、帰国後も国内外のモード誌を中心に活躍しているメイクアップアーティストKie Kiyoharaさん。テクスチャーを駆使した丁寧な肌づくりや、遊び心のあるモードなメイクに定評のあるKiyoharaさんのメイクボックスに常備されているものとは……。今回ピックアップしたのは、「最近ほとんど、このタイプだけを使ってアイメイクをしている」というほど大活躍中の練り系アイシャドウ。「いまはライトな肌づくりが主流なので、パウダータイプだと重い感じがしてバランスがあまりよくない。練り系の透ける質感のほうが合うし、個人的にも好きなんです」。質感に惚れ込んだ練り系のクリームシャドウ以外にも、リップグロスやコントゥアアイテムなど目もと用ではないものまで活用するところがプロならでは。バラエティ豊かな練り系ラインナップと、その使い方を教えてもらいました。
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のびがいいからアイメイクベースにぴったり。
この2品はみずみずしいリキッドテクスチャーで、すごくのびがいい。だから、まぶた全体にアイメイクのベースとして使うことが多いです。最近、寒色系が流行ってきて出番が増えたのが、マットなミルキーブルーのヴィセ アヴァン。これをベースにパウダーを重ねると、目もとに奥行きが出るんです。目もとや頬、口もとにもマルチに使えるアルマーニのコントゥアは、何回もリピートしている大のお気に入り。全プロダクトの中でいちばん好きかも、と思うくらい溺愛しています(笑)。色白でも黄みがかっていても、どんな肌色にもなじむ万能カラーで、自然な陰影を出すためにアイメイクにもよく使います。
■コーセー ヴィセ アヴァン リキッドアイカラー 002
■ジョルジオ アルマーニ ビューティ ネオヌード コントゥア 20 -
目もとのアクセントになるインテンスカラー。
濃い色の練りシャドウは、目もとにポイント使いします。ダークグリーンのアディクションはアイラインを引いたり、重い目もとにしたいときにベースにすることも。これを仕込んだ上に黒を重ねると、黒だけをのせるより目もとのベタッとした感じが薄れ、洗練された雰囲気が出ます。アルマーニの深紅はライン使いや、眉を少し赤く色づけたりします。特に黒眉の人は、抜け感が出るのでぜひトライ。練り系は固いままのせるとムラづきしがちなので、少し温めて、ゆるくしてから使うとか、乳液やバームを混ぜて柔らかくすると、のばしやすくなります。
■アディクション ザ アイシャドウ L 177(限定品)
■ジョルジオ アルマーニ ビューティ アイ&ブロー マエストロ 14(販売終了) -
単色でも映えるパーリーな華やかブラウン。
華やかにメイクしたいときによく使うのが、パールがきいた2つのブラウン。アイホール全体にのせ、あとは黒のアイラインだけでシンプルにメイクすることが多いです。リキッドタイプのシャネルはヨレにくく、肌にピタッと密着するから、素早くつけるのがポイント。グラデーションにはせず、半貴石のようなキラキラ感を楽しみます。黒のアイラインともすごく相性がいい! rms beautyはオイルを含んだクリームタイプで、グロッシーな仕上がりに。テクスチャーがゆるめだから、のせる量や発色の濃さを調整しやすいです。ブラウンに紫とグレーを混ぜた感じの色が絶妙! 光の当たり方によって、発色が変わるところもユニークです。
■シャネル オンブル プルミエール ラック 28
■rms beauty アイポリッシュ マグネティック(販売終了) -
最上級の輝きとツヤが“遊びメイク”に活躍。
アイメイクに“遊びゴコロ”がほしいとき、活躍するのがこの2品。細かいグリッターをたっぷり含んだメタリックシルバーのM・A・Cは、チップタイプということもあって、ライン使いすることが多いです。のばしてアイシャドウっぽく使う場合もありますが、色も輝きもインパクト大なので、他のアイテムは合わせず、これだけで目もとを仕上げます。トーンはリップグロスですが、ブラウンシャドウより軽くて、カジュアルなアイメイクができる。リップグロスの中ではサラッとしているほうで、目もとにのせても重すぎず◎。ちょっと赤みのある色とノンパールなところがお気に入り。茶系のアイシャドウに重ねてツヤを足したり、これだけでアイメイクを仕上げたりすることも。リップにものせて、メイク全体に統一感を出すのもオススメです。
■トーン ペタル エッセンス グロス 07
■M・A・C ダズルシャドウ リキッド スターズ イン マイ アイズ